Posted on 2014.01.25 by 有泉智子

遅れましたが新年のご挨拶に代えて。

今更だけど、Dragon Ashが出た回の日テレ「LIVE MONSTER」を観た。
OA時に話題になっていたけれど、あの“Fantasista”と、
あれが民放の地上波でOAされたという事実に胸が熱くなった
ステージに向かっていくヘッズ、そんな彼らと拳を交わし合うKj
そして何より、客席に飛び込んで歌い「俺達の歌はお前らのため
にあんだよ!」と咆哮したKj。
おそらく、というか絶対に、
ダイブや演者が客席に飛び込むことは
そもそも収録上はNG事項だったはずで、
それはKj本人も事前に
知っていたはずだ。

でも、そういうことを知っていてなお、彼は飛び込んで歌い叫んだ
言ってみればDragon Ashのライヴにとってはいつもの光景、
だけど、Kjが民放地上
波の収録という制約のある場であれをやったのは、
いつもとは違う
意志と覚悟もあったと思う。

今発売中のMUSICA2月号の表紙巻頭インタヴューの中で、Kjとこんな話をした。

===
音楽は、ロックは、ただの娯楽で終わるものではなく、
そこに自分
自身の日々と人生を投影させることができるものだ。
それは、ロックンロール・ボーイとロックンロール・ガールである私達の絵空事なのかもしれない。
だけど、少なくとも私達はその絵空事が本当のことだって知っていて、
そうやって音楽と共に生きていて。
これを世間に伝えていくのは難しいことだけど、
でも、それを伝え
ることが私達の本望だしやるべきことなんだ。
===

Kjは、そういう気持ちを持っているからこそ、ああいう形で収録に臨んだのだと思う。
そして、それはきっと、あのOAを観た人の
何割かには伝わったんじゃないか。

あの“Fantasista”をルールの下にお蔵入りさせることなく、OAに踏み切ったLIVE MONSTERの製作陣にも心から拍手。

アーティストとメディアでは立場も目的も手段も違うけれど、でも、真ん中に抱えている音楽への想いは重なっていると思ってる。それをもっと鮮やかにたくさんの人に伝えられるように、私ももっともっと頑張らなくては。

もう1月の終わりだけど、みなさん、今年もどうぞよろしくお願いします。(有泉智子)