Posted on 2012.02.15 by MUSICA編集部

チャットモンチー、新体制で再び攻めの季節へ

『2012年3月号 Vol.59』 P55に掲載

自分達がワクワクしている気持ちをいろんな事情によって壊されるのはイヤやし、誰かに「絶対やめたほうがいいよ!」とか言われると、「え、なんで?」ってなる。だってチャットモンチーやるのはその人じゃないし、私たちだから。

■久しぶりの取材ですね。よろしくお願いします。

橋本絵莉子「本当にお久しぶりです!」

福岡晃子「よろしくお願いします!」

■これを読んでくれている人も既に知っている通り、チャットモンチーはふたりきりで再スタートを切りました。最初はほんとに驚いたし、正直どうなることかと思ったけど、実際に12月にライヴを観て凄く興奮して。端的に言えば、久々にチャットモンチーから凄く攻撃的なモードを感じたし、このバンドのラジカリズムの源泉を見た気がしたんです。

橋本&福岡「(何度も頷く)」

■で、実際に今回世に出るシングル2曲からも同じ印象を受けていて。前置きが長くなりましたが、まずは、どうしてふたり体制でやろうと決断したのかってところから話を訊けますか?

福岡「ある朝、私がドラムしようかなと思ったんです。『ふたりでやれんかな?』と思った時に、必要なのはドラムのほうだと思ったので。それでえっちゃんに『ドラムしようかと思うんだけど、どうかな?』って訊いたら、『めっちゃやりたい!』って言ってくれたから。そこからです」

■そもそも、ふたりの中にはサポートか新メンバーを入れるっていう発想は全然なかったの?

橋本「最初はありました。あっこちゃんが『ドラムどうかな?』って言うまでは――それは脱退が決まってから10日後なんですけど、その間は誰か入れようって思ってて。ただ、『脱退の事よりもインパクトのあるサポートじゃないと成り立たないからどうしよう? 誰かいないかな?』って考えてて」

福岡「そう、ずーっと考えてたんですよ。でも……久美子のドラムは他の人ではできないから、よりパンチがある人じゃないとダメだなと思って。めっちゃデカい外国人とか、それかめっちゃ小さい天才少年ドラマーとか(笑)、それぐらいのパンチ力ないとあかんなと思って。でも、考えれば考えるほど……ワクワクしなかったんですよね」

■なるほどね。

福岡「そのインパクトって最初は凄いけど、でもそういう時期も終えて、前の曲を再現するみたいになった時にどうなんだろ? 『再現』に労力を使うのはどうなんだろ? もっと新しいことをやるのに労力を使いたいって思って。で、そういうのを全部いい方向に変えられるアイディアはなんかないかな?と思った時に、『自分がドラムやったらいいかも』ってパッと思いついたんです」

■その時のえっちゃんの反応は?

福岡「『え〜〜っ!?』ってめっちゃびっくりしてた」

橋本「めっちゃびっくりしました(笑)。でも凄くいいなと思ったので、めっちゃやりたい!って伝えて……」(続く)

Text by 有泉智子

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