Posted on 2012.08.18 by MUSICA編集部

UNLIMITS、閉じた世界を抜け、新たな希望の扉を開く

『MUSICA9月号』P.120掲載

葛藤と逡巡を越え、夜明けを告げる覚悟のファンファーレ『NeON』!
いよいよ歌うべき希望へと手を伸ばし始めたUNLIMITS
閉じた世界の無限ループに別れを告げ、新たな物語の幕が開く――

■今まで通りのアグレッシヴさと、“国境線のワルツ”や“エバーグリーン”、“生命のカノン”といった曲に見える開けた姿勢。双方にバンドの成長と過渡期が表れた作品だなと感じました。この13曲を作り終えて、どういう感触を持っていますか?

郡島陽子(Dr&Vo)「一見、バラバラのジャンルの曲が集まっているような気がするんですけど、自分達がやったらUNLIMITSっぽくなるなぁというふうには思ってますね。自分達でやっていても飽きないような作品になったと思います」
清水葉子(Vo&Gt)「凄く大きいものを持つような気分ですね。自分が消化するまでに凄く時間がかかったというか。もの凄くデッカいものが生まれたな、と。長い出産を終えた感じですね……出産したことないですけど(笑)。凄い時間をかけて生んだ感じです」

■難産だったんですか?

清水「難産でしたね……」
郡島「うん、長かったよね」

■楽曲ができていくまでに「自分達が今何を鳴らすべきなのか」とか、「どういったことを歌うべきなのか」っていう葛藤があったからですか?

清水「どこに投げかければいいんだろうっていう葛藤はあって。でもとにかく『UNLIMITSはこうでなきゃいけない』みたいなものに囚われないようにしましたね。そういうことに囚われていた鎖をバッとほどいて。とにかく曲を最大限に生かして、今まで培ってきた経験値をこの曲の中に反映したいっていう気持ちで作りました」

■今作ももがいている姿は見えるんですけど、螺旋状にグルグル回っているのではなく「先が見えずとも光への道を行く」っていう決意が見えて。それが、「バンドとして持っているものを素直に鳴らす」っていう想いを生んだんじゃないかって。

清水「光に向かう感じっていうのは、4人共……そういう方向になりましたね、以前よりは」

■それはどうしてだったんですか?

清水「……このメンバーで長くバンドを続けてきたから、だと思います。もがいていた少年が前を向き始めたように、自然とバンド自体がひとりの人間のように進んで。私達が書く詞が変わってきたのも同時で、ずっと闇でもがいているわけにもいかなかったし、そこから抜け出そうとして光を目指し始めたっていうのは自然なことだと思うんです。バンドを続けていくうちに、人生と一緒で――いろんなことを経て、感じてきた結果だと思います」

(続きは本誌をチェック!)

text by 矢島大地

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