Galileo Galilei、3人体制での新たな旅が始まる
あの日、あの場所で、
僕らが見た君と世界――
更なる高みへと飛ぶために、
自分達の音楽の心臓を見つめたミニアルバム。
3人の旅は、また、ここから。
『MUSICA 11月号 Vol.67』P100に掲載
▶前号の取材でわんスタに行ったのが1カ月と少し前なんですけど、当時は絶賛制作中だったミニアルバムができ上がりました。
「はい。今回は、凄く『よし!』って感じで。作り終わった後に暗くならなかったのって、初めてなんですよ。やっぱり自分で仕組みがわかってる分、やり直したくなっちゃったりするんですけど。『PORTAL』作った後もナーバスだったし。でも今回はそういうのが全然なくて」
▶晴れやかなんだ?
「はい。こんなの初めてだから、嬉しくて」
▶音楽的にはあの時に話していたギターメインの音像から、割とシンセも多用したモノになりつつも、前作と比べて音数も少ない、明確に歌を主軸に置いたシンプルな構造になっていて。ガリレオの芯の部分が凄く表れた作品になりましたね。
「ネガティヴな意味じゃあ全然なく、今回は攻めてないアルバムだと思ってるんですよね。それはサウンド的にもそうだし、メロディや歌詞も今回は大冒険はしないでおこうって思いながら作ってて。前みたいに進化だ! 革命だ!とかいう気持ちでは作ってない感じ。そうなったのは、まず歌をちゃんと聴いて欲しいっていう気持ちがあって」
▶前の取材で、ジャンルがなんであろうが王道の形―つまり歌とシンプルなサウンドという基本形でいいものを作れるバンドが一番タフだ。だからそこをちゃんとやりたいって話をしてたよね。
「そう。だから最初はシンプルなギターロックにしようと思ったんだけど。ただ、3人になったことに割とネガティヴな反応をする人もいたから、『いや、全然変わらずガリレオですよ』ってことをちゃんと伝えないといけないなと思ったところもあって。それでこういう形になったんですけど」
▶雄貴くんが言った通り、今回は革命や新しいことを狙った作品ではなく、『PORTAL』でやった実験と冒険をちゃんと咀嚼して、自分達のバンドの音楽として完璧に血肉化し、洗練するってことをきっちりとやった作品だなという印象があって。
「その通りですね。このまま次のこと次のことってやっていくと、『PORTAL』で吸収したことが何も着地しないまま終わっちゃうんじゃないかっていうのは、メンバーで話してて。あれだけ大量の情報を自分達に注ぎ込んだから、1回整理しないと次にいけないと思って。だから変な話だけど、これを作ったことでやっと『PORTAL』を手の中に収められた実感があるんですよね」
(続きは本誌をチェック!)
text by 有泉智子
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