Posted on 2012.11.19 by MUSICA編集部

tricot、今最も注目を集めるニューカマーの正体がいよいよ明らかに

シーン爆破のカウントダウン、開始。
飽和を食い破り、退屈を蹴散らし、
ステレオタイプを燃やし尽くす怪物、tricot!
無添加の衝動と確信犯の意志が生む獰猛なポップネス、
その正体に初取材・初ロングインタヴューで迫る

『MUSICA 12月号 Vol.68』P72に掲載

■tricotっていうバンドの音楽性って、一般的に「ポップ」と言われるものではない要素が満載ですよね。変拍子も多いし、キメも多いし、ポエトリー・リーディングもあるし。ただ、それを最終的に非常にポップなものとして爆発させてしまうところが魅力であり、武器であると思うんです。自分達ではどう捉えてるんですか?

中嶋イッキュウ(Vo/G)「結成して2年、今のところは自然にできてきたっていう感じで。スタジオで合わせて作った曲ばかりで、誰かが最初から最後まで作ってくるとかも今まで1回もないんですよ。キャッチーなものもそうじゃない部分も、本当に自然に、勝手に出てきたっていう感じなんです」
キダ モティフォ(G/Cho)「別にポップなものを作ろうとも思っていなくて。特に聴きやすさとかを意識したこともないし。かといって、変なものを意識しているわけでもなくて。ただ単に好きなようにやってるっていうだけで、それが意外と受け入れられているという……不思議な状況(笑)」
ヒロミ・ヒロヒロ(B/Cho)「特に『こう』って決めつけるわけではなく、自然にそうなっていた感じなんですよね。ただ、『おお、グッとくる!』みたいなポイントは、自分達では重要視しているんです。なんて言ったらいいか難しいんですけど……『おお!』っていうポイント(笑)。キメとかもそうなんですけど、『そこでそう来るか』っていう――」

■自分達がグッと盛り上がるポイントをきっちり入れるっていう?

ヒロミ「はい。たとえばAメロは単調やのに、サビでメロディが立ってくる感じとか。自分らはそういうのが好きなのかなっていう気がします」
komaki♂(Dr)「3人が言ったように、いい意味で聴き手のことを考えずに曲を作ったり、ライヴをしたりしているんです。でも、どこかでは、キャッチーでポップな要素があればいいなと思ってはいるんですよね。ただ、それ無理して作るというよりは、滲み出てきたものがキャッチーなものであったり、メロディックなものであればいいな、と思いながらやっている感じで」

■楽曲はどういうふうに作ってるんですか?

キダ「私がリフやコードを持っていって、スタジオで好きなように弾いて、勝手に合わせてくれっていう感じなんです。そこから広げていって、まずオケを作ってから後で歌を乗せるっていう感じで」

(続きは本誌をチェック!)

text by 矢島大地

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