Posted on 2012.11.27 by MUSICA編集部

さめざめ、素顔と真意を曝け出す

ルックスとか、メジャーとか、
愛とか夢とか
恋とかセックスとか、
もう全部全部解禁!!!!!

『MUSICA 12月号 Vol.68』P124に掲載

■正直、笛田さんの人間性と空気感も含め、ここまで速く駆け上るとは思わなかったタイミングでのメジャーデビューなんですけど。あなたは何を頑張ったんですか。

「あはははは。私は何も頑張ってないんですけど、ただ下積みが長過ぎたんで(笑)、ステップアップした時に、その分みなさんに協力していただけて。ひたすらビックリしましたね。メジャーの方でもこういうのを受け入れていただけるんだなと思って。元々、インディーでも罵声を浴びやすい音楽だったし、メジャーでこれからますます行き交うんじゃないかなって(笑)」

■ただ、今回の楽曲も含めて、世の中、もしくは男子へのリベンジ心っていうものが音楽を作らせてる部分、そしてそれが多くの人に聴かれることによって果たされていく部分も強くあるんじゃないかなぁと思うんですけど。

「そうですね。特に“愛とか(夢とか恋とかSEXとか)”っていうのはインディーズの時にも一度出しているものなので、そういう曲をメジャーデビューシングルの一発目で出すっていうのは、ファンの方からすると『この曲なんだ?』って思われるかもしれないんですけど、さめざめを作るきっかけになった、それくらい凄く大事な曲なので。もちろん録り直しもしましたし、この曲によってさめざめを好きになってもらえたりとか、総合的にいろんな人と共感できたり、何かを感じ取ってもらえるものが多いんじゃないかなと思ってます」

■笛田さんの曲を二極化すると、「静の狂気」と「騒の狂気」とふたつあると思っていて。「静」の代表曲がこの“愛とか夢とか~”で、「騒」のほうが“コンドームをつけないこの勇気を愛してよ”だと思うんですよ。そういった意味で、静かにそこはかとなく、でもじわっと体から離れない毒牙というか粘液というか、そういう曲を新しいメジャーの最初に持ってきたのは、どういう気持ちの表れなんですか?

「さめざめは、やっぱりそれがごく当たり前に入っているものなので。さめざめだからこそ、<SEX>っていう言葉自体がタイトルに入っている曲であり、さめざめのテーマソングと言っても過言ではない1曲で勝負したかったんです。いろんなことがあったけど今から頑張ろうっていう曲なので。……さめざめを始めるちょうど1年くらい前に、自分も同じ境地に立っていたんですね。友達がどんどん結婚していく、出産していく、出世していく……でも、自分だけ何も変わらずに時給850円とか900円のアルバイトで同じ日々を繰り返して、音楽頑張ってるけど上手くいかないし、みたいな。その時に『もっといけると思ってたんだけどな。私、これからどうなるんだろう?』って凄く悩んだんです。彼氏もいないし、なんてつまらない人生なんだって思った時に、『でも、このまま人生終わるわけにはいかないな』って。だったらって、私そのものを書いたんです、この曲は。明日何が変わるわけじゃないかもしれないけど、もしかしたら何か変わるきっかけがあるかもしれないし、とりあえず今日は終電に乗って明日頑張ろう、みたいな感じで、本当に渋谷から終電に乗っている時にできた曲なんです」

(続きは本誌をチェック!)

text by 鹿野 淳

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