Posted on 2012.12.17 by MUSICA編集部

これは「星野万博」だ! チャートの中心に踏み出した星野源の本質を聞く

『フィルム』、『夢の外へ』、『知らない』と3枚立て続けのヒットを生み、
ソロアーティストとしてマーケットの真ん中に入っていった2012年の星野 源。
唯我独尊のアーティスト像を生み出した、その本質を表す語録をどうぞ!

『MUSICA 1月号 Vol.69』P44に掲載

■『知らない』は、メディアの反響を見ても、CDショップに行っても、今まで以上の善戦、というか成功をおさめているように思えるんだけど。あれは『夢の外へ』より売れたんですか?

「そうなんです。ああいった感じの曲で、しかもノンタイアップで前より売れたってのは、凄く嬉しくて。iTunes Storeでやってたら、また違ったと思うんですけど」

■なるほど。源ちゃんは戦略的にiTunes Storeでの配信リリースはずっとやってないもんね、CDというものに向き合ってもらうために。

「iTunesやってたらやってたでそっちの数字は出たかもしれないですけどね。今回の『知らない』は、『夢の外へ』で掴んだ新しい人にもう一度来てもらうというのが目標だったんで、それがちゃんと成功してよかったです」

■あの曲、リスナーの評価も高いでしょう。

「シングル4曲全体で沸点が高い感じがするというか、“知らない”に関しては、意外とコアな人達が喜んでくれた感じがします。だから、『前のほうがよかったです』みたいな反応は全然ないですね。『今まで星野 源の曲は自分には関係ないと思ってたけど、この曲は自分にとって大事な曲になりました』ってメッセージをくれた人もいたし。鹿野さんから『知らない』を毎日5回以上聴いてるってメールが来たり(笑)。それも嬉しかった。ありがとうございます」

■こちらこそ名曲をどうも。非常に強いソウルナンバーなんだけど、でも、同時にずっとリピートして聴けるんだよね。いろいろな意味で、音楽の強さと普遍さのバランスがいい曲だと思うんだ。ある人がね、「実はこれって王道のロックバラードだ」って言ってて。なるほどなって思ったんだよね。要するにオアシスのアンセムのようなナンバーだっていうこと。今の時代さ、いかにもってロック面してる曲がチャートを昇るのってほんとに難しくて。今年を振り返っても、ロック然とした曲は完全にマイノリティなものになってしまったんだよね。

「確かに、見た目からしてこれぞロック!っていう人は少なくなりましたね」

(続きは本誌をチェック!)

text by 鹿野 淳

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