Posted on 2013.09.18 by MUSICA編集部

Galileo Galilei、遂に辿り着いた桃源郷。
『ALARMS』完成の心境に迫る

『ALARMS』を作ったことで、
今まで海外の10代のバンドに感じてた羨ましさが
消えた感じがあって。今やっと、自分もメンバーも、
ちゃんとアーティストになった感じがする

『MUSICA 10月号 Vol.78』P.72より掲載

■本当にいいアルバムができましたね。音楽的にも素晴らしいし、デビュー以降、悩みながらも様々な実験と冒険を繰り返し、果敢に自分達の音楽を求め続けてきた中でこの場所に辿り着けたというのも凄く感動的だし。本当に、おめでとう。

 

「ありがとうございます」

 

■自分ではどんな手応えを持ってますか。

 

「ばっちりって言うとあれかもしれないけど、でも『PORTAL』や『Baby, It’s Cold Outside』の時みたいに、自分ではまだちょっとよくわかんないですっていう感じはなくて。初めてそこから抜け切れて、アルバムとして自分で理解して作ることができたと思う。だから手応えも初めて感じられてるし……アルバム作った後ってこういう感じもあるんだなって、新しい気持ちになってます」

 

■今までは作り終わっても整理されてない部分があったもんね。

 

「そう、整理されてなかった(笑)。インタヴューで話して初めてなんとなく見えてくる感じだったんですけど、今回は違って。分析とかはしてないけど、でも、ちゃんと自分で理解できてる。それは作ってる時からそうだったんです」

 

■それは明らかに曲に表われてますよね。歌にしてもアレンジや音像にしても、やりたいこと、聴かせたいものが整理されてるし、それを洗練して鳴らす境地まで行けてると思う。自分達で理解しながら作れたのは、何故だったと思いますか?

 

「『Baby~』を出してツアーを3人体制で周った後、しばらく時間があったんですけど、1回バンド辞めようかなって結構マジで思ってて」

 

■そうなの? だってツアーよかったじゃん。

 

「はい。だからガリレオが上手くいってないということではなくて、音楽に対しての気持ちっていうか……それはメンバーともぽつぽつと話してたんですけど。『PORTAL』、『Baby~』とやってきて、いろいろ伝え方はあれど、やっていることに自分達で意義を見出せなくなってきてたんです。単純に楽しくないって気持ちになって、なんでやってるんだろうなって……だったら、それこそ『パレード』の時ぐらいの感じの曲を作ってお客さんと共有して、周りのバンドの人達みたいに『最高だよ、楽しいぜ』ってやるほうがいいのかなとか」

(続きは本誌をチェック!)

 

text by 有泉 智子

『MUSICA10月号 Vol.78』