Posted on 2013.10.16 by MUSICA編集部

これが今のレベル・ミュージック!
飽和しきったラウド/パンクシーンにSiMが決着をつける

言いたいこと言わないで好かれても、
それで生きてる意味あんのかな?って考えちゃうし、何も残らない。
それくらい本気のバンドなら一個で辞めるべきだって思うんです。
SiMの後にやったバンドで
“KiLLiNG ME”やってください」なんて言われたくないし

『MUSICA 11月号 Vol.79』P.84より掲載

■『PANDORA』っていうタイトルにも表れていると思うんですが、僕達が生きていく上で闘うべきものや時代に対しての言葉がより直接的になっているし、パンク、ダブ、スカ……SiMが持っている要素が過去最高の振り幅で叩き込まれた、1枚通しての起伏が凄まじい作品だと思って。

 

MAH(Vo)「音楽的には、言ってもらった通りですね。で、さらに新しい要素として、“Amy”の時に出したダブステップやドラムンベースっぽいアプローチを強く出すために、SHOW-HATEがキーボードを使ったり、ドラムでもパッドを多用したりして。人力のグルーヴ感でそれをどれだけ出せるか?っていうのを漠然としたテーマとして念頭に置いてたんです。だから、今までをまとめた上で新しい要素を入れたっていう感覚で。だけど、思ったよりもスッキリ聴ける作品になったかなと。メッセージの面では確かに今まで言いたかったことをかなり言えてるので、満足してますね」

 

SIN(B)「セッションで作った曲が多いっていうのもあるんですけど、より、この4人でしか出せない音が出てると思います。各パートだけで聴いてもいいくらい、レベルの高いこともやれていて」

 

■確かに音の分離がメチャクチャよくなってるし、各パートの音や個性が凄く立っていて。

 

SIN「各パートで難しいこともやっているからこそ、それぞれがちゃんと立つように、音色やMIXにもメチャクチャこだわって」

 

SHOW-HATE(G)「でも、MAHが言ったようにスッキリ聴ける作品ではありつつ、個人練習に入った途端『改めてやるとめっちゃ難しい!』っていうことが多くて(笑)。プレイしてる本人にしかわからない部分も多いかもしれないけど、ライヴでやっていく中で、そういうところも伝わったらいいなって思える作品ですね」

 

GODRi(Dr)「今回もラウドで複雑な曲が多いですけど、キャッチーなメロディやヴォーカルは一貫していて。現状、SiMの括りはラウドロックなのかもしれないけど、その中で、他のラウドバンドとは違う方向に行けているアルバムなのかなって思います。パンク、ラウド、いろいろあるけど、最終的にSiMはメッセージ性なんだって思ってるんです。楽曲のアレンジも常に詞に向き合いながら考えて、どう合わせるのかを相談したし」

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text by 鹿野 淳

『MUSICA11月号 Vol.79』