Posted on 2013.11.16 by MUSICA編集部

遂にメジャーデビュー!
KEYTALK、初のロングインタヴュー敢行!

「KEYTALK」らしさって、
ひと言で言うと「楽しさ」だと思ってます。
楽曲もライヴも人を楽しませる要素があって、
その人の生活の中になくてはならない音楽で

 

『MUSICA 12月号 Vol.80』P.86より掲載

 ■満を持してのメジャーデビューというタイミングだと思うんですけど。インディーズでやってきた中で一気にこの半年から1年くらいで状況を爆発させた感じだと思うし、率直に今、どう感じてるかっていうところから教えてもらえますか?

 

小野武正(G)「そうですね、やっぱりインディーズで3年間やってきたし、満を持してっていう感じはします。でも、そこまで我慢に我慢してっていう感じではなくて、着実にライヴとツアーを重ねてきた中で、今思えば『ようやく』っていう感じで。だから、軽やかに次のステージに行けるというか、ステップアップできる感じというか」

 

寺中友将(Vo&G)「そうですね。バンド始めた時に思ってたメジャーデビューって凄いことだって思い描いてたんですけど、いざ自分がメジャーデビューするっていう時になると、あんまり構えてはなくて(笑)。さっき小野くんが言ってくれたみたいに、着実にワンマンも少しずつステージが大きいハコでできるようになってきたし、そういう段階を踏んできた中での通過点っていう感じが今回はしていて。延長線上っていうイメージですね」

 

■逆に、昔漠然と思い描いていたメジャーシーンのイメージって、どういうものだったの?

 

寺中「やっぱりテレビに出てる人達っていうのが凄い大きいですかね。本当にドームとか、そういうところでやってる人達の印象があったんで。だから、まだ全然ここから新しいスタート地点っていう感じがしてますね」

 

小野「そうだね。やっぱりメジャーのシーンは今まで以上にたくさんの一般の人にも届くチャンスなんで。だいぶ状況は変わってきそうだし、凄くそれが楽しみですね」

 

八木優樹(Dr)「なんと言うか……やっぱ、ずっと喜んではいられないじゃないですか。このメンバーになってバンドを始めてからメジャーでやりたいなっていう想いはあったし、この話をいただいた時に凄く浮き足だったんですけど、今は落ち着いていて。自然な流れで来たるべき時が来たなって思ってます。一旦、手放しで喜びましたけど、自分がこれからやるべきことを考えた時に『あ、浮き足立ってはいられないな』って思って」

 

首藤義勝(B&Vo)「うん。やっぱりずっとメジャーでやりたいと思って今までやってきたんですけど、結果的に、インディーズの3年間って本当に必要な3年間だったなって思っていて。主に現場を大事にするっていう意味でちゃんとやるべきことを理解できた、いい3年間だったなって思うんですよね。だから、メジャーデビューも漠然とした目標ではあったんですけど、『目標が達成できた!』っていう実感はまったくなくて。いい意味で欲が出てきてる感じがありますね」

 

■現実のほうが夢だったものを追い越しちゃってる感じ?

 

首藤「そうなんですかね(笑)。3年前ぐらいのインタヴューで『バンドの目標はなんですか?』って訊かれて、その時はたしか『(下北沢)SHELTERでワンマンがやりたいです』って言ったんですけど、その後、SHELTERでワンマンやって、(渋谷)QUATTROでワンマンやって、今度はLIQUIDROOMでやったりして。いい意味でインディーズで自信がつけられたっていうのもあるし、これからメジャーになって関わる人、聴いてくれる人が増えて、とにかく凄くワクワクしてますね。不安とかもあんまりなく、これからどんどん大きくなっていくんだろうなって、凄くポジティヴな気持ちです」

 

■今回の『コースター』ってシングルは、カップリングも含めて4曲、非常にこのバンドが持っているいろんな音楽性が凝縮されてるなぁと思っていて。それこそ、スカみたいなものから4つ打ちのダンスビートから、もの凄くJポップ的な歌謡的メロディセンスのものから、ツインヴォーカルのシティ感みたいなものから、いろんなものがギュッと詰まっていて。そういう意味では、今みなさんはメジャーデビューだから云々っていうのはあまり意識されてないっていうふうにおっしゃってましたけど、ここで聴く人が大幅に増えるっていうことも含めて、改めて自分達の長所や「らしさ」みたいなものをちゃんと提示していった作品なのかなって聴かせてもらったんですけど。

 

小野「あぁ……でも、基本的には今までとほとんど変わってなくて、ただ『いい曲を作ろう』というのがあって、この3人(小野・寺中・首藤)が曲を持ち寄って。で、その中からメジャーデビューに向けて特に一番キャッチーなものっていうか、一番KEYTALKらしいものを選んだっていう感じですかね。だから、メジャーに行くからっていう意識よりは、今まで通りの自然体で1曲1曲が立った新作を出すっていう感じですね」

 

(続きは本誌をチェック!

 

text by 寺田 宏幸

『MUSICA12月号 Vol.80』