Posted on 2013.12.18 by MUSICA編集部

今度のスカパラのコラボは、
シンガーじゃなくバンド全体!!??
スカパラ×10-FEET、
12人全員で一気に語り合う大座談会!!

 

谷中「バンドとバンドって、仲いいながらも
プライドや歴史のぶつかり合いがあるじゃないですか? 
いい意味でスカパラをぶっ壊してもらえたらいいなって思って」
TAKUMA「最悪、疎遠になる覚悟で行きましたからね。
生意気でも思ったこと言おうって」

『MUSICA 1月号 Vol.81』P.102より掲載

 

 

■ヴォーカリストだけでは飽き足りず、今度はバンドごとコラボレートだという素晴らしいコラボレーションなんですが。スカパラとしては再び最高かつ厄介なコラボレートを3発かますぞと。

 北原雅彦(Tbn)「ははは。そういうこと(笑)。そもそもは来年(2014年)が25周年イヤーだし、何か盛り上がることを考えようかなっていうのが発端で。3部作とは言っていますが、面白かったら何度でもやりたいっす(笑)。それが本音」

 ■シンガーを迎えるだけでは収まらない、もっと凄いことやりたいなっていうところから始まったんですか?

 谷中敦(B.Sax)「そうですね。今までのヴォーカリストを迎える時は、歌詞も全部こちらで作った状態で歌いにだけ来てもらう感じだったんですけど、バンドコラボは最初っから一緒に作っていく感じで。歌詞も、10-FEETの歌詞の世界を大事にしながら、最初から割と相談しながらやったんですよね」

 ■ヴォーカリストを迎えるっていうのは、ある意味、スカパラに欠けているピースを埋めていくっていう作業だったわけじゃない? でもこうやってバンドを迎えるっていうのは能率がいいんだか悪いんだか――実際、ツインベース&ツインドラムだし(笑)。

 一同「あはははははははははははは!」

 茂木欣一(Dr)「そうなんだよね。だからアレンジはね、頭の中で考えて割り振りするというより、バンドのグルーヴとグルーヴをぶつけるみたいな(笑)。打ち込みではできない、生バンドでしかできないことをやりたいなと思ってさ」

 ■そこに今回は、スーツを着るとそっち系の人みたいで怖い、亀ちゃん(亀田誠治)がプロデューサーとして入って――。

 TAKUMA(10-FEET:Vo&G)「はははははははははははははは!」

 北原「そのお言葉、絶対にイキにして(笑)」

 ■亀田さんにプロデュースを頼んだっていうのは、どういういきさつや狙いがあったんですか?

 谷中「10-FEETもそうだし、亀田さんもそうだけど、いい意味で1回スカパラの音楽をぶっ壊してもらって、そこからまた新しい景色が見えたらいいなって思って。そういうつもりで亀田さんにお声をかけたし、バンドとバンドっていうのは、仲いいながらも、凄くプライドとプライドのぶつかり合いみたいなのがあったりするじゃないですか? フェスでの対バンとか。そういう勝負感みたいなものが1曲の中に出てくると――もちろんヴォーカリストを迎えてる時もあるんだけど、よりバンドのプライドや歴史みたいなものがぶつかり合う時にそれが面白いことになるんじゃないかな?みたいな」

 ■そんなご縁があってお誘いを受けたわけですけど。NAOKIは最初このお誘いが来た時、どう思いました?

 NAOKI(10-FEET:B)「…………すいません、人数が多いので完全に油断してました(苦笑)」

KOUICHI(10-FEET:Dr)「お前、油断すんなよ! 先輩方に失礼じゃないか」

NAOKI「すいません(苦笑)。今まではヴォーカリストを立ててっていうスタイルでしか知らなかったし、『バンドとやるんやったら、まずは10-FEETと』っていう話を最初聞いた時に、そこに参加できるのが凄い嬉しかったです。でも、その後に『っていうか、ツインベース&ツインドラムってどうなんやろ?』って(笑)。そもそも『俺、ベース弾くんかな?』みたいなドキドキ感というか――」

TAKUMA「『どっちかの音が小さめなんかな?』みたいな。『亀田さんもベースだし、川上さんがいて、俺は……ん?』みたいな」

 ■ははは。立場的にも年功序列的にも、いろいろ不利だよね。

 NAOKI「はい。川上さんと亀田さんが近くにいて、僕、座っててずーっと吐きそうでしたもん(笑)。『ベース弾くの、怖いな』って」

KOUICHI「でも、僕もNAOKIと一緒でした。最初TAKUMAから『バンドで』って言われて、『え、僕歌えるかな?』って」

一同「あはははははははははは!」

KOUICHI「そしたら、ツインドラム&ツインベースって聞いて、『ドラムなんだ、俺。それは面白いな』と思って」

 ■スカパラとしては、誘う段階でツインドラムとかツインベースって構想があったわけじゃない? たとえばリズムをお互いにこうしようとか、そういうことを考えた上で誘ったの?

 茂木「いや、決め切らないほうがいいよねって。あんまり考え過ぎちゃいけないって」

■なるほど。考え過ぎとか考え過ぎないとかじゃなく、ただ考えてなかったってことね。

 茂木「違う!(笑)。あんまり考え過ぎちゃダメなの。どれくらい自由にいけるかって話だよ。だから当日もね、セッティングとか機材の話ばっかりしてさ。あんまり『このフレーズのパターンはこうだよ』とか言いたくなくて、『このスネアの音、ヤバいよね』とか言って、1・2・3みたいな感じでもう始めちゃうっていう(笑)」

 

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text by 鹿野 淳

 

『MUSICA1月号 Vol.81』