Posted on 2014.07.16 by MUSICA編集部

ONE OK ROCK、
制作環境の変化と共に新たな旅へ

僕らのバンドは
ただカッコいいものを作っているだけっていうスタイルではないと思ってて。
僕らが生きて、僕らが音楽を作って、僕らが進んでいくことによって
何かが生まれるのがバンドでありたいと思っているから

『MUSICA 8月号 Vol.88』P.46より掲載

 

■お久しぶりです。このところずーっと海外にいるイメージがあるんですけど、実際その辺はどうなんですか?

Taka(Vo)「まぁ日本にいても基本的にはお休み期間だったんで。だったら、アメリカに行ってレコーディングしたいなって感じでいました。自分達の目指す音がそこにあるのであれば、そこは『行くでしょ』っていう」

■ドキュメンタリー映画(『FOOL COOL ROCK!』)も観たんだけど、あのワールドツアーは2013年の10~12月頭の出来事だよね。その後、年を越してからは基本的にアメリカでレコーディングしてたの?

Toru(G)「年明けて、まず3ヵ月間くらい行きましたね」

■アメリカに行く前にはどういう準備をしてたの?

Tomoya(Dr)「準備というか、みんなで話し合いは1回しましたね。頑張ろう、気合い入れようみたいな感じで(笑)」

Toru「したした。やっぱり、初めての経験が向こうで待ってるわけで」

■それはレコーディングするっていうことも、3ヵ月向こうで生活するっていうことも含めてだよね。

Toru「そうですね。とにかくいろんなことが初めてだから、向こうでも乗り切ろう、いいもの作りに行こうっていう話はしましたね。みんなが同じ気持ちで向かって行ったら絶対いいものが作れるでしょっていうことを確認し合って――その他は別に何も考えずに向こうに行って、環境に慣れて如何に楽しんで音を作るかっていう。それは順調に行ったと思いますね」

■前回の取材は去年8月の表紙巻頭だったんですけど、その日、TomoyaとRyotaが作った曲を初めてTakaとToruに聴かせるっていう日で。

Taka「そうでしたっけ?」

■そう。ということは、当時から曲は作ってたってことだよね。今回のシングルは、その時にはもうあったものだったりするわけ?

Taka「2曲目はそうでしたね。1曲目は本当にもう、年明けてアメリカに行ってから、プリプロをしながら作っていった感じなんですけど。もちろん曲自体はその前から、デモとしては100曲くらいの曲を作ってはいて。その中から選んだやつをアメリカに持って行って、John Feldmann(『人生×僕=』のほとんどの曲でミックスを手がけたアメリカ人プロデューサー)と一緒にやったんです。で、この“Mighty Long Fall”っていう曲自体は、基本的にはToruが作った元々の曲があったんだけど、それをやっていくうちにだんだん道が逸れていって、こういう新曲ができたって感じですかね」

■整理すると、Toruが持ってきた新曲がまずあり――。

Taka「で、それやろうというところでJohn Feldmannも一緒にセッションに入ったんですけど、ズレにズレて、最終的に新曲ができた(笑)」

■(笑)それって、元々の子供を作った自分としても、結果まったく違う子供が生まれちゃったって感じなの?

Toru「そうですね(笑)。ただ、違うものにはなっていったんですけど、これはすげぇいいものができるんじゃないかって予感はあって。信頼関係もあったし、Johnにも明確に見えてるものがいっぱいあったので、特に不安はなかったですね。すべてにおいて規格外だし、スピーディだし。実際、その曲に関してデモの段階でめちゃめちゃこだわってたわけではなかったんで……逆にみんなで楽しく作れたのが一番デカかったですね」

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text by 鹿野 淳

『MUSICA8月号 Vol.88』