Posted on 2014.07.17 by MUSICA編集部

HAPPY、時代も国も越えて輝く5人が
遂にファーストアルバムを打つ!

HAPPYの音楽で、楽園が作りたいんです。
デカい湖とか自然があって、動物とか鳥が檻に入ってるんじゃなくて
普通に共存してて。そういう、全部が対等で、
地球にあるめっちゃ綺麗なもんっていうイメージなんですよ

『MUSICA 8月号 Vol.88』P.108より掲載

 

■めでたく遂にどこでも聴けてどこでも買えるHAPPYのアルバムが生まれました。今回の『HELLO』、今までのベストアルバムみたいなものだよね、選曲的には。

Alec(Vo&G)「あぁ、そうっすね」

■この1年間のライヴでもたくさんやってきた曲だと思うんですけど、こういう選曲にしたのは何故だったの?

Alec「アルバムのイメージみたいなのは録る前からあって、曲順も(京都の奥から)東京に出てくる前ぐらいからなんとなく考えてて。そこからちょっと変わった曲もあるんですけど、基本的には俺らの今までのベストであって、逆に始まり的なアルバムでもあるっていう感じです」

■ざっくり言うと、最初に初期の名曲があって、真ん中ぐらいで踊れる曲があって、最後はサイケデリックな曲で終わっていくっていう流れで。

Alec「曲のイメージとか数字みたいなのはRicが込めていって――」

■ん? 数字?

Ric(Vo&Syn)「曲順は、『この曲からこの繋がりがいい』っていうよりは、『この曲は1番っぽいわ』とか『この曲は数字で表したら7っぽい』とか、そうやって決めていったんです」

Syu(B&Syn)「曲順の番号じゃなくて、ただの数字で(笑)」

■なんかわかるようで、まったくわかんない(笑)。

一同「あははははははははははははは!」

Ric「なんとなく曲を演奏しとったらあるんですよ、『この曲は3っていうイメージや』とか『数字やったら7や!』みたいな」

Chew(G&Syn)「なんか直観的な感じやんな?」

Alec「たとえば『色でたとえたら赤』みたいな感じで、『数字でたとえたら何番』みたいな(笑)」

Ric「それで並べてみてから、『こことここの繋ぎはこっちのほうがいいな』みたいに並び直してこういう感じになったって感じっす」

■たとえば、5曲目に“Wake Up”が入ってて、“Wake Up”って言ったら起きる曲だから、普通に理屈で考えると1曲目じゃん?

Alec「あぁ、それも考えたんですけど――」

Ric「最初は逆に最後にしようかなと思ってたんです、“Wake Up”は」

■あぁ、それもいいね。次に繋がりそうだからね。

Ric「そうですそうです。でも、“Color”を9番にしてった時に、結構静かな曲なんで、その次に激しい曲がきたら雰囲気台なしになるな、みたいになって――」

Alec「ちょっと落ち着きたい時に聴ける曲順で、9、10は寝る前に再生したらチルっぽくなるかなっていうのを意識しました」

Ric「で、アナログを作るとしたら、“Wake Up”でA面が終わるのもいいし、“Pity(Xmas)”からB面が始まるっていうのもいいかなって」

■まあこの楽しいまま、順を追って話していきたいと思うんですけど。まずこうやって世の中に音源を出すっていうことが決まった。で、東京に出てきた。言ってみれば、今までは京都の山奥で勝手にやってたようなもんだけど、そこで新しく感じたことってあった?

Alec「昔から出会いには恵まれとったなっていうのは思ったんですよね。出会っていく人が全員俺らのこと理解してくれとったり、感覚が合うっていうか。そういう出会いに恵まれてるバンドやなとは思います」

Bob(Dr&Vo)「僕は引っ越して……意外とどこに住んどっても一緒やなって思いました(笑)」

Alec「ああ、それはせやな。ツアーとかでライヴしに来て、そのまま泊まっとるみたいな感じっすね、今も(笑)」

■まぁ、前からそうだよな。永遠なるヒッピーっていう。

一同「あははははは!」

Ric「でも、ライヴとかしてると、やっとHAPPYっていうものをみんな理解してくれるようになってきたかなっていう感じはしますね。前やったら、ライヴやって『あんま手応えないなぁ。これ、お客さん、楽しんどるんかな?』とか思う時があったけど」

Alec「あぁ、それがデカいかもな、一番。東京に来て、客に届いとる感みたいなのは感じてきたと思いますね」

(続きは本誌をチェック!

text by 鹿野 淳

『MUSICA8月号 Vol.88』