Posted on 2014.10.16 by MUSICA編集部

KEYTALK、この勢いはもはや誰にも止められない!
最強にして最狂のアッパーソング、堂々誕生!!

まだまだアゲれるし、もっとぶっ飛んだ方向に進めるんじゃないか……
そういうモヤモヤした空気感があったけど、
それをチーム全体で拭うことができたと思います。
今の僕らが振り切れるだけ振り切った感じがありますね

『MUSICA 11月号 Vol.91』P.80より掲載

 

■タイトル曲の“MONSTER DANCE”が、もう本当にこのバンドらしいお祭り感ある曲で。四つ打ちから祭囃子、サンバ、ラガマフィン、アラビア音楽となんでもアリで次々展開していくんですけど――。

首藤義勝(Vo&B)「この曲、できたのは他の3曲がもう出揃ってる状態で」

■この曲が一番最後にできたんだ?

首藤「はい。シングルを出すにあたって、表題曲に向いてる曲が欲しいねっていうことをチームで話し合って。そこで『表題曲っぽい曲ってなんだろう?』みたいなことを考えながら、結果、こういうパーティチューンを作るに至ったんですけど」

■他の3曲ができてて、最後に表題曲になる1曲が欲しかったっていうのは、もっと一発でパーンッ!と顔になってくれるキラーチューンが欲しいとか、そういう話し合いだったんですか?

首藤「そうですね。キラーチューンっていうのも大きなテーマではありました。せっかくシングルで出すっていうことなので、1曲で如何にインパクトを与えられるか?みたいなことを考えながら――大元のイメージとしては、このタイミングはどっちかって言うと歌モノでメロディが際立ってる曲を書いたらいいんじゃないかって思ってたんですけど、収録曲のバランスもそうだし、2曲目の“エンドロール”がテレビCMで盛り上がっている状況がすでにあったので、どうせだったら“エンドロール”とは違う、もう片方のKEYTALKを見せれて、かつパンチのある曲を作れたらいいなって思って、こういう曲調になりましたね」

■“エンドロール”は、今言ってくれた通り、CM曲としても流れてますが、寺中さん作曲らしいメロディアスで切なさを帯びた90年代の歌謡曲を彷彿とさせるポップナンバーですよね。

寺中友将(Vo&G)「これは最初、メロディを作るところから始めたんですけど、当時、女の子にフラれて悲しみの絶頂に立っていて」

一同「(爆笑)」

■それは、リアルな私生活の話?

寺中「はい(笑)。自分で髪むしりまくり、顔面殴りまくり、みたいな。自分を傷つけて、心がズタズタになってたんですけど(笑)、その時に『こうしちゃいられない! どうせこんな悲しいんだったら、このエネルギーで曲を作ってやる』って思って。その時にアコギをジャカジャカ適当に弾いてて、このメロディが出てきましたね」

■そうやって感情を吐き出す曲の書き方をすることって普段から多いんですか?

寺中「はい。半分ぐらいは自分の感情に任せて作ることが多いですね」

八木優樹(Dr)「たぶん、そういう寺中さんの内面的なものが出てくるんでしょうね。この曲、合わせた時にちょっと泣きそうになりました(笑)。Aメロ、Bメロって進んでって、サビが来た時に『ウワーッ!!』ってなるんですよ……共鳴したんでしょうね」

■小野さんは? “エンドロール”を初めて聴いた時にそういう感じってありました?

小野武正(G)「最初デモだけ聴いた時は、巨匠の作ってくる曲の中でも、今までとタイプは似てるんですけど、その延長線かと思いきや、その中でひと際輝いてるってイメージだったんですよ。今までの完成形というか、さらに際立ってるなっていうイメージがあって。で、後でそうやって感情的に作ったっていうのを聞いて、やっぱりそういうのって曲に出るんだなって素直に思いました。凄いキャッチーだけど、切なさもあって」

首藤「僕も最初聴いた時は、凄い綺麗なメロディだなと思ってて。僕のツボ的に凄い好きなメロディで……まさかそんな話があったとは(笑)」

小野「ははははははは」

首藤「だから、ビックリしました。自分の髪をむしったとかって話を聞いて、すげぇバカだなって思ってたんですけど(笑)。でも、まさかそういう事件でこんな美しいメロディが書けるとは思ってなかったんで。ある種、才能だなって思います(笑)」

(続きは本誌をチェック!

text by 寺田宏幸

『MUSICA11月号 Vol.91』