キュウソネコカミ、初の表紙巻頭!
アルバム『人生はまだまだ続く』第一声、
さらにバンドの白歴史と黒歴史を全部曝け出した
保存版・キュウソ全史!!
「インディーズの時は『この道しかない』って感じやったけど、
今は他にも頑張ればいろんな道があるぞって思えてて。
ちゃんと頑張れば凄いことをやれる」(ヨコタシンノスケ)
「僕の目標はスーパースターになることなんですよ!
あと、サラリーマンの生涯年収を貯めたい(笑)」(ヤマサキセイヤ)
Chapter.1 白歴史
「お前らやり残したことはないんか!?」
2009年12月、キュウソネコカミ結成!
■まずは結成の経緯からいきましょうか。
ヨコタ「実は2009年12月ではなく、基礎ができたのは2009年の8月にセイヤと俺とソゴウでバンドやろうってなった時なんですよね。初代ベースのはがね丸とは違う女子にベース弾いてもらって、部活内のライヴにキュウソネコカミっていう名前で出たのが最初だったんですよ」
■念のため確認だけど、オカザワくんとタクロウくんも含め、みんな関西学院大学の軽音楽部で出会ったんだよね?
ヤマサキ「そうです。純度100%関学(笑)」
ヨコタ「オカザワは後輩なんで1年遅れですけど」
■そもそもキュウソは何を目指してというか、どんなイメージで結成したの?
ヤマサキ「それはもうthe telephonesっす! 前のバンド(セルフボラギノール)はThe MirrazとかArctic Monkeysをやりたくて結成したんだけど、全然クソで(笑)。で、ちょうど2009年ってthe telephonesが初めてRUSH BALL出たりツアー回ったりしてて、俺めっちゃ観に行ってたんです。で、俺もあれやりたい!って思って」
ヨコタ「ニューレイヴ全盛でしたからね」
ソゴウ「海外のバンドでもあの頃多かったしな」
■KlaxonsとかLate of the Pierとかね。
ヤマサキ「めっちゃ聴いてたもんな。で、シンノスケとソゴウにああいうのやろうよ!って言って。その時まさに就活活動全盛期でしたけど(笑)」
■大学4年の夏ってことは追い込み時期か。
ヨコタ「いまだにセイヤにバンド組もうぜって言われた時のことは覚えてる。サークル同士のライヴがあって、その打ち上げの居酒屋で言われたんですよ。その時、俺はまだ就活する気もあって。というか、俺は単位が絶対足りないので1年留年することは決まってたんですけど、今年は諦めるにしても来年は就活するのかなと思ってて。で、セイヤは単位も取り切って余裕で就活!ぐらいの感じだったんだけど――」
ヤマサキ「そう、俺はもうちゃんとレールに乗ろうとしててん!」
ヨコタ「でも、そんなセイヤが居酒屋で突然、俺とソゴウに『お前ら、やり残したことないんか!?』って言ってきて」
■おーカッコいい! まさに青春!
ヨコタ「そうなんですよ。で、『この3人でバンドやらん? なんかイケそうな気がすんねんけど』って言われて」
■セイヤくんは順調に単位も取って、就活もしてたわけじゃない? でも、そこでレールを引っ繰り返そうと思ったのはどうしてだったの?
ヤマサキ「なんか……僕、昔から決められた慣習とかルールに静か~に逆らいたい人やったんですよね。先輩が決めた部活のルールとかも、絶対こっちのほうがええやん!って静か~に行動を起こして変えていくっていうか。で、就活の時も、あれって超巨大なルールの中に入らなダメじゃないですか。それがどうしてもできなくて。ふたりを誘った時は、落ちまくって就活が人間的に無理!ってなってる時期やったんですよね」
ソゴウ「その時に『この3人で組んでアカンかったらもうアカンやろ』っていう話はしたよな」
■3人ならイケるっていう根拠はなんだったの?
ヤマサキ「部活の中でも目立つ人間っているじゃないですか。で、この3人はその学年の中ではイケてたというか(笑)。いっつも3人で遊んでたし、友達グルーヴが高かったんですよ。で、こいつらと音出したらイケんじゃねぇの?みたいな」
ヨコタ「仲いいのにバンド組んでなかったよね」
ヤマサキ「元々シンノスケは結構楽器が上手くていろんなコピバンでライヴに出てて、友達やけど誘いにくい人だったんです。でもオリジナルバンドやるってなったら別じゃないですか。上手いヤツ入れたいじゃないですか!(笑)」
■そうね(笑)。
ヤマサキ「そんでソゴウはどっちかと言うと下手っぴやったんですけど、部活でめっちゃ一緒にコピバンしてたんで。で、12月にはがね丸とオカザワ入れた5人体制になるんですけど、オカザワはセルボラも一緒にやってたんで半ば強引に(笑)」
ソゴウ「正直、俺らは『オカザワ入れるわ〜』って言われた時、『え、マジで!?』ってなったよな?」
ヨコタ「そうそう、俺達仲よくもなかったし」
ソゴウ「仲よくないこともないけど(笑)、単なる後輩くらいの感じやったし、もっと仲のいいギタリストもいるのになんで?って。あと、オカザワは大学卒業して就職して、ちゃんとレールに乗って人生歩んでいくヤツやと思ってたから」
オカザワ「そうっすね。実際就職してますし」
ヨコタ「そうそう、博打打たなそうだから、無理なんじゃない?っていうのは思った」
■セイヤくんは何故オカザワくんを呼んだの?
ソゴウ「俺、その時セイヤが言ってたことで覚えてんのは、『オカザワは文句を言わずになんでもやってくれるから』って(笑)」
■酷っ!(笑)。
オカザワ「まぁまぁそんな感じですよ(笑)」
ヤマサキ「一緒にやってたセルフボラギノールって、ドラムとベースが頭おかしいヤツらやったんですよ。その中で唯一会話ができたっていうか、『セイヤさん!』って言ってくれるのがオカザワだけで。しかも当時から、俺が『◯▲っぽいフレーズで』とか言うとすぐ弾いてくれるヤツやったんですよね。まぁだから要するに…………使いやすいヤツやったんです(笑)」
(続きは本誌をチェック!)
text by有泉智子