Posted on 2016.05.18 by MUSICA編集部

04 Limited Sazabys、溢れ出る意志と衝動を詰め込んだ
シングル『AIM』を発表。
さらなる飛翔に向けた闘志の根幹をGENに問う

それこそ仲間のバンド達の活躍とかを見て、
自分の力とか自分の内側を見つめることは凄く多かったし、
<死にたくなるほど 負けたくないから>っていう言葉が出てきた時に
「ああ、俺って悔しいって思ってたんだ」って実感できたんですよ

『MUSICA 6月号 Vol.110』P.84より掲載

 

■フォーリミにとっての伝家の宝刀、つまり2ビートど真ん中の“climb”という曲を先頭に置いて、真っ向勝負にきたシングルです。収録された4曲ともメロディが抜けているし、特に言葉が直接的で強いと感じたんですけど、GENくん自身は、どういう感触を持っている作品なんですか?

「前回の『TOY』が秋のリリースだったのもあって、しっとりとした曲が多かったし、珍しいくらいちゃんと歌を歌う作品で。だから今回は初夏のリリースだし、夏らしく直球で、まさにフォーリミの伝家の宝刀を抜いた作品にしようと思ったんですよ。で、アレンジも、ある程度いろんなことがきるようになってきた今こそシンプルなものにしようって。“climb”のイントロのギターも、最初はHIROKAZが結構凝ったものを弾いてたんですけど、『もっと3コードくらいで、簡単でベタでもいいんじゃない?』って話して今の形になって。……でも僕らって、振り返ってみるとシンプルにしていくことが怖い時期もあったんですよ」

■それは、自分達の音楽的な引き出しをどんどん増やして、どんどん開けて、それによってメロディックパンクシーンに括られない大きな枠で活躍するんだっていう意志があったが故だし、その中で自分達自身でも新たなフォーリミ像を確立したいっていう想いもあったからですよね。

「そうですね。だけど、今の俺らがやる直球だからこそ新しく聴ける人もいるだろうなって思ったんですよ。それこそ特に“climb”みたいにベタな2ビートとかは、『昔の俺らでもできるじゃん』みたいなところがあったんです。でも、今は『来そうな時に来てくれる気持ちよさ』みたいなスカッとした気持ちよさに素直になっていいと思ったんです」

■逆にいうと、それくらいシンプルかつ直球でいいと思えたのは、今のフォーリミに対してどういうものを自分で感じられたからなんですか?

「うーん……自信がついたんですかね? たとえば、ギターのミュートひとつとっても、ド新人のメロコアバンドがやるのと(横山)健さんがやるのとでは、まったくカッコよさが違うじゃないですか。重みがまったく違うというか――そういう意味での影響力や、人間として成長できてきたっていう重みを今の自分達自身に感じられたのが大きいんだと思いますね。ドラムとかも、こんなにシンプルな2ビートだけど、明らかに以前よりもドッシリとしたと思うんです。そうやって出したいものをストレートに出していけば大丈夫なんじゃないかなっていう自信があったんだと思います」

■たとえば、先月取材させてもらったYON FESは、フォーリミにとっての夢の実現でもあり、タームとしては一旦の区切りだったと思うんです。ここでいうタームが何かって言うと、日本語も取り入れて、音楽的にも自分達4人が持っている引き出しをドバッと開けて、それまでのメロディックパンクシーンから抜け出してフォーリミだけの立ち位置を掴みにいった『sonor』からの3年くらいの道のりなんですけど。

「ああ、確かに僕も、そういう感覚はありましたね」

■そういうここまでを振り返った時に、獲得できたものはどういうものだと実感できて、一方で、これから得たいものは何だと思ったんですか?

「難しい質問きたなぁ(笑)。でも、実際にYON FESで自分達のこれまでを振り返ることがありましたけど、まだまだ足りないものばっかりだなっていうことのほうを強く感じたんです。それこそYON FESに出てもらった同世代のバンド達を観てても、俺らよりも表現力があるし、俺らよりもいいライヴやってるし――俺らよりも凄い人ばっかりだなあってことを痛感したんですよ。なおかつ、そういう気持ちがそのまま出たのが“climb”だと思うんですよね(笑)。いろんな同世代のバンドが嫉妬させてくれたおかげでドバっと出てきた歌だと思います。で、そこで改めて、自分の世代のバンドはみんな少しずつ違う位置で自分達だけの方法を掴もうとしている人達ばっかりだなと思えましたし、だからこそ、その中で自分達がシーンの中心なんだって示したい気持ちが強まりましたし。それはそのまま出ちゃった作品だと思いますね」

■そうですよね。<もっともっと行ってみる?><信じなきゃなあ>っていう、今までにないほど直接的で言葉が強い歌になっていて。今までの、メロディや音の重なりと共に情景を描いたり想像力を喚起させるような歌詞とは少し違って、ここにあるのは「意志」で。それがズバッと聴こえてくるのがこの曲の強さとしてまずあるんじゃないかと思ったんですよ。

「<信じなきゃなあ>っていうのはまさにそういう言葉ですね。やっぱり、YON FESを象徴にして、僕らよりも04 Limited Sazabysのことを考えてくれたり、思い入れを持ってくれていたりする人のことを尊いって思えたのが大きいと思うんですよ。こうして自分達を愛してくれている人達がたくさんいるって感じたら、今度は何よりも僕達自身が僕達自身を信じなきゃなって……何周も何周もバンドに向き合って、自分達の人生を乗っけてきましたけど、今のこの状況や、やってきたことを信じて進まなくちゃなって思ったんですよ。だから、今回の4曲とも、YON FESが間近になった2月から3月くらいに出てきたものなんですけど――」

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text by矢島大地

『MUSICA6月号 Vol.110』