Posted on 2017.01.19 by MUSICA編集部

KEYTALK、アルバム『PARADISE』へと導く
トドメの一撃のシングル『ASTRO』リリース!
輝かしい未来への展望を紐解く

自分で聴きたい曲を作っていくっていう、
それに尽きると思うんですよね。
何が好きで何が嫌いかっていうところに素直になれれば、
いろんな楽しいを共有できるのかなって思います(小野)

『MUSICA 2月号 Vol.118』P.104より掲載

 

■本日は2016年の大晦日なんですが。KEYTALKにとって2016年はどういう1年でしたか?

小野武正(G)「とにかく曲を作りまくってライヴをしまくったんですが……でも、アルバムは出していないという(笑)。とはいえアルバム並みの曲数はシングルもカップリング含めリリースしたりしてたので、結果いい1年だったなと思いました。ひたすら2017年に向かっていった1年だったなと思います」

■具体的に3月15日にアルバム『PARADISE』のリリースが決定していますけど、そこを指標としてこの2016年進んできたってことですよね。

小野「結果、思い返すとそうですね。最初はそんなつもりはなかったんですけど、1個1個ライヴや曲作りをやっていった中で、今振り返るとこれは来年に向いていたんだなと気づいていったって感じです」

寺中友将(Vo&G)「毎年1年振り返った時に、たくさんライヴやってたくさん曲作ったなって思うんですけど、武道館ワンマンがあった2015年と、この2016年は違っていて。特に2016年は武道館みたいにデカいキャパのところでライヴをするっていうことはしなかったので、2017年に武道館よりもデカいところでやるためのひとつの準備期間みたいな年だった気がします。あと、やっぱりどこでライヴするにしても、2015年より2016年のほうがKEYTALKを聴いてくれてるんだなっていう実感は感じられて。ライヴでのお客さんの反応を通して、どんどん新しい人がKEYTALKを聴いてくれてるんだなって実感できた1年でした。特に『Love me』を発売する前にライヴでやった時に、2~3年前とはお客さんの反応が全然違って――2~3年前にあの曲を出してたら、あんな空気感は作れてなかったなって思うんですよ。だから、幅広くKEYTALKを知ってくれてるお客さんが増えてきたり、いろんなKEYTALKを受け入れてくれる人が増えたのかなって」

八木優樹(Dr)「僕は、2015年に武道館があって、その後にワンマンがあって、今年の4月に『HELLO WONDERLAND』っていうシングルを出すまでで思ったんですけど、曲もライヴもより自由度が増したような気がしてて。今までだったら『これはやんないほうがいいんじゃないか』って思ってたことが最近はなくなってきたなし、それはさっき巨匠も言ってたように、聴いてくれてる人が僕らをより受け入れてくれるようになったからなのかなって思ってるんですね。それを今年は強く感じました。それによって、よりクリエイティヴな活動ができたような気がします」

■逆に言えば、今までは「これはまだやらないほうがいいんじゃないか」っていう制約もあった?

八木「たとえば曲だったら、わかりやすさもあって、でもちゃんとライヴで盛り上がるっていう想いはもちろんあるんですけど、そういうところじゃない部分も押し出していけるようになった気がして。今までもずっとやってきたことではあるんですけど、平たく言うと、今まではそういう曲に対するウケがイマイチ悪いような感じもあって。僕らがやってることは変わってないんですけど、それを受け入れてくれてるような感じが増えましたね」

■首藤さんはどうですか?

首藤義勝(Vo&B)「みんなと同じように、ライヴをいっぱいやって、曲をいっぱい作った年ではあったんですけど………でも、基本攻め続けた1年だったなって思います。武道館終わって、さぁ次に行くぞ!っていう感じで2016年が始まったし――武道館を終えた後って、活動自体をゆっくりにする選択肢もあったと思うんですけど、僕達はそこで止まらなかったのがよかったのかなって思ってて。だからこそ、2016年一番最初に出した『HELLO WONDERLAND』は、テーマ的にも男気ある攻めたシングルにしようってことで、4人で曲出し合ったんで、そこでいいスタートダッシュが切れたし、それで勢いがつけられた分、結果1年通してテンション下がらずにできたのがよかったなって思います。あと、八木くんから自由度っていうワードが出ましたけど、それを特に感じたのが『HELLO WONDERLAND』に入ってる巨匠の“One side grilled meat”っていう曲なんですけど。あれは今までのKEYTALKでは考えられないような曲だったし――」

■非常に振り切った曲でしたね。

首藤「そうですね、ひたすらお肉のことを歌うだけの歌なんで(笑)」

寺中「ははははははははははははははは」

首藤「その発想はなかったですって思いました(笑)。でも、ああいう曲ってお客さんも嬉しいじゃないですか。俺がKEYTALKのファンだったら、めっちゃ面白い曲出してきたなって思うと思うし、実際ワンマンでその曲をやる時も、特攻で火柱上げて焼肉をイメージさせたりしてたし(笑)。そうやって自由度が増したことによって、結果的にライヴの演出面での遊びのハードルもどんどん下がって、より面白いことができる幅が広がったと思います。そうやって、どうお客さんに楽しんでもらおうかってことをそれぞれが意識して、スキルアップができた年だったなって」

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text by池上麻衣

『MUSICA2月号 Vol.118』