Posted on 2017.09.18 by MUSICA編集部

RIZE、実に7年ぶりとなるフルアルバム
『THUNDERBOLT~帰ってきたサンダーボルト~』
猛者による稀有な20年をJESSEが語り尽くす

RIZEって何回も1からやり直してるんだよね。
だからこそ20年やれたと思ってる。
何回も気がついたら立ち上がれてる。
立ち上がることができれば、俺は負けだと思わない

MUSICA 10月号 Vol.126P.82より掲載

 

■まず、20周年おめでとうございます。

「ありがとうございます!」

■そして、7年ぶりのアルバムになります。とはいえこの7年も活動してなかったわけじゃないし、いいライヴもたくさん観せてもらってきたと思うんです。このタイミングでアルバム制作、そして完成まで至ったのは、どういうきっかけがあったからなの?

NAKA(中尾宣弘/現在はThe BONEZのメンバー)が抜けてから、1枚だけ3人でのアルバムを出して(2010年の『EXPERIENCE』)。それは『ROOKEY』(ファースト)と同じトリオバンドで作ったものだし、言ってみればRIZEのオリジナルなスタンスではあったんだけど、でもどっかしっくり行かなかったんです。2枚目以降は4人編成で、俺はピンマイクで歌うことが多くなってたわけで。けど、『EXPERIENCE』は、NAKAが抜けてトリオバンドになったが故にグランジとかオルタナの世界に行くしかなかったっていう作品で。それはそれで自分らの好きな部分だからよかったんだけれども、でも正直、爆発できなかったというか、『これってRIZEじゃないよな』って思っちゃったんですよね。で、そこからこの7年の間、ずっと曲は作ってたんだけど……それが結成20周年のタイミングで形になったっていうのは、完全に偶然(笑)。なんか、このアルバムは授かった感じなんですよ。子供って授かるものじゃないっすか。自分らがどれだけ欲しくても、欲しいと思ったタイミングでできるとは限らない。このアルバムもそんな感じなんだよ。プラス、やっぱりこの7年の間で修業ができた感じがしますね。7年前の自分を見ると、背伸びだらけで。やりたいことはわかるんだけど、やれることに特化してないっていうかさ」

■でもさ、ある意味それが自分達の持ち味だったんじゃない?

「っていうか、それでしかなかった(笑)。それで自分らを上げていってたんだけど。でも7年間、毎日の鍛錬をずっとこなしてきたことで、やりたかったことが『やれてること』に変わった。それは僕の歌のスキルもそうだし、あっくん(金子ノブアキ/Dr)の表現力もそうだし。まぁここにあっくんがいたら、それが話せて最高だったんだけど――」

■いるはずだったんだけどね。なんと寝坊して取材に来ねーっていう(笑)。

「ははははははは。俺らふたりがRIZEを始めたけど、俺とあっくんって性格的に真逆で。あいつは家にいたい、俺は外に出たがるタイプだし」

■だから今日も来ねーのか……(ちなみに20年間で取材を飛ばしたのは、これが初めてだそうです)。

「くくくくく。でもそんな真逆の俺らが、今また一周回って、小学校の時と同じぐらい仲がいい状態なんですよ。今が一番ってくらい、俺とあっくんのブラッドフロウが凄くいい。それもあって、今アルバムができたんだと思う。かつ、Rio(下畑良介、サポートギタリスト)の存在もめちゃめちゃデカくて。あいつが今回、本当に名ディレクターだった。Rioがいなかったら完パケできなかったと思うんですよ。俺も忙しいしあっくんも忙しいし、KenKenB)も忙しいけど、Rioが俺らのやりたいことを上手く繋いでくれたところもあるし。特にKenKenなんてさ、RIZEDragon Ashの両方やってるわけで。それってセ・リーグとパ・リーグ両方にいる、みたいな感じじゃないっすか」

■ははははははは、完全にそうだね。

「そんなことできる奴、普通いないだろ!みたいな。ムッシュのこともあったし(今年3月にがんのため亡くなったムッシュかまやつと、LIFE IS GROOVEというバンドを組んでいた)、やっぱKenKenはもの凄い頑張ってんだよね。だから、今は俺だけがひとりで前で『アガれー!』って言ってるんじゃなくて、KenKenもフロントで一緒にフォース出してくれるから。そういう意味では、今までのRIZEにはなかった見え方をしてる」

■まさに。今回のアルバム、全然丸くなってないし、相変わらずなところもたくさんあるんだよね。それが最高だなと思うのと同時に、一方で“COLOURS”や“Where I belong”みたいな、20年間やってきた上での今だからこそ、本当にいろんな人に響くだけの説得力を持ち得たなっていう楽曲もあって。その両方が合わさってるところが凄く素敵だと思う。

「“COLOURS”は……俺、RIZE史上一番よかったなって思えるアルバムが『Spit & Yell』だったの。アメリカ行って解散しかけてさ、次のアルバムで本気出し合おうぜ、ダメだった奴から抜けてく、もしくは解散だ!みたいな意気込みで作ったのが『Spit & Yell』だったんだけど。“COLOURS”は、その『Spit & Yell』の時の気持ちが凄くあるんだよね。プラス、言ってくれたように、バンドメンバーや俺の説得力が前よりも音や言葉に出てる。“Where I belong”に関しても、こういう曲を作れたのもデカかった。<今日も探し続ける>とか歌ってるけど、俺、バンド始めた時となんも変わってないんだなって思えて。そこに凄く喜びがあったの。まだ叶ってないことがいっぱいあること含め、俺はまだ夢があって、それを追いかけられてるんだって思って、それで凄く安心した。そう思っていいんだって、RIZERRIZEファンの総称)にも思って欲しかったから。『もっと新しいことしないと』とか『もっと成長しないと』って無理矢理思わなくてよくない? 『俺、変わってないな』とか『まだ同じこと考えてるよ』とかさ、それでいいじゃん!って伝えたかったというか」

(続きは本誌をチェック!

text by鹿野 淳

『MUSICA10月号 Vol.126』