Posted on 2013.06.14 by MUSICA編集部

[Champagne]、大いなる野望と夢を詰め込んだ渾身の1枚
勝負を決す『Me No Do Karate.』
初のメンバー全員ソロインタヴュー
―磯部寛之―

昔は根拠のない自信こそが自分のアイデンティティだと思ってたというか、
誰も認めてくれない中で、
それを堂々と持っていられるかどうかだけが勝負だった。
でも、壁にぶち当たって……
自分の中でもっと確固たるものが欲しくなったんです

『MUSICA 7月号 Vol.75』P28に掲載

(インタヴュー途中より抜粋)
■作品を追うごとにベーシストとして、ひとりの表現者としての自我が凄く強くなってきてると思うんだけど、そこは自分ではどう捉えてますか。

「それに関しては本当に最近なんですよ。前作以降じゃないですかね。………俺、実は自分のことをベーシストだってずっと呼べなかったんですよ。でも、今だったらちょっと言えるかなって……そう思えたのは本当に最近で。自分の作品に対して自信は出てきたし、最初に話したみたいに思い描いたものをすぐプレイできるようになってきたとか――あくまで自分の中でですけど、プロの定義みたいなのがあって、その何個かをクリアできている自分がいるかなって思い始めてるのは事実ですね。正直、自分で作品を聴いた時に『俺のベース、カッコいいじゃん!』とかは、ずっと前から何度も思ってたんですよ(笑)。ただ、ちゃんと曲として見た時に、自分のベースが曲を支えてたり、曲の厚みを担ってたり、あるいは美味しい部分をちゃんと持っていってるなぁとか、そこができたと思えた時からだんだん自信がついてきて、フレーズも自然とそういうのを意識して作るようになってきたし……音楽のバックグラウンドの話もそうですけど、俺の場合、本当に[Champagne]という音楽がそのまま自分の音楽性なんで。だからジャズっぽくとか、メタルっぽくとかやっても、結局出てくるのは磯部寛之のベースなんですよ。あくまで俺っていう人間がそのジャンルを想像した時に出てくるフレーズを弾いてるだけ。だから、その筋の人から見れば『なんちゃってだな、この野郎』って思うと思うんですけど(笑)、でも、そう思われてナンボというか。むしろ、その人達が聴いて『これ、なんか違うけど面白い』って思わせたら俺の勝ちかな、と」」

(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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