Posted on 2014.02.18 by 有泉智子

VALENTINE ROCK、ありがとうございました!

2月14日、VALENTINE ROCK 特別編 BIGMAMA“Sweet Dreams”リリース記念プレミアムパーティーにお越しいただいた皆さん、本当にありがとうございました。
ソールドアウトとなった今回のパーティー、雪にもかかわらずたくさんの人に来ていただき、最初から最後までとてもプレシャスな空気の中でパーティーを行うことができました。帰りに交通機関の混乱に巻き込まれてしまって苦労した方もいらっしゃったようで、どうか誰も風邪を引いたりケガをしたりしていなければいいなぁと気になっています。大丈夫かな。あの場にいてくれた人みんなが幸せな気持ちと想い出を持ち帰ってくれていたら嬉しいです。
そして、チケットを買い求めてくれたのに雪のために参加を断念せざるを得なかった方々もいらっしゃったと思います。本当に些細なことしかできないけれど、半券を切り落としていないチケットを編集部に送っていただいた方には何かお返しをしたいと思っています。別途ご案内しますので、しばしお待ちくださいませ。

当日は、BIGMAMAメンバー5人とのトークショー、金井くんの弾き語りライヴ、そしてフルセットでのバンドライヴと、盛り沢山の内容でお届けすることができました。
トークでは今回のシングル『Sweet Dreams』に対する想いやエピソードはもちろん、メンバーそれぞれにバレンタインの「少し恥ずかしい」想い出を開陳してもらったり(個人的には真緒ちゃんのエピソードが好きでした笑)もしながら温かなひと時を過ごし、金井くんの弾き語りは、カッキーのアコギをバックに歌い上げたORIGINAL LOVEの“接吻”(1993年にヒットしたラブソングです。もし知らなかったら調べてみてね)のカバーも含め、彼の想いがそのまま届いてくるような濃密な時間を体感し、そして最後のバンドライヴはーーこれはもう、最高でしたね。
最近のBIGMAMAのライヴは、ただ盛り上がるだけでなく、とても深いところで心の琴線を揺さぶる「感動ポイント」が凄く多いなぁと感じていて。それは『君がまたブラウスのボタンを留めるまで』と『君想う、故に我在り』という2枚のアルバム制作を通す中で意識的に音楽性を広げ、より豊潤で深遠な感情と景色をその音楽で描き出すようになったBIGMAMAの進化の証であると同時に、今の彼らがどれほどまでに「あなた」へと向かい、そして「音楽そのもの」に向かっているかということの表れでもあります。心の中にあるささやかな、けれど切実な願いや祈りを歌と音にしたため、悲しみも上手く行かない悔しさもすべてを喜びに変えていくために全身全霊を懸けて歌い鳴らしていくこと。ここ数年で果たした音楽的なスキルの向上はもちろん、その覚悟と決意が、今のBIGMAMAの充実と勢いを作っているのだということを改めて感じた夜でした。

“Sweet Dreams”は、本当に、何年に一度かだけ生み落とされる名曲のひとつだと思っています(なんて書くと金井くんに「いやいや、すぐ次のも作るから!」とか言われそうだけど笑)。この曲が世の中に広まるきっかけをひとつでも多く作りたいなと思って、今回のパーティーを企画しました。だからね、後はもうみんなに任せます。あのパーティーに来てくれた人、もしくはパーティーには来られなかったけれどこの曲を聴いて心打たれた人、どうかあなた自身がこの曲をたくさん愛し、そしてできればあなたの周りの人にこの曲を広めてください。私達メディアは、「この曲が素晴らしいんだ!」とか「このアーティストが素晴らしいんだ!」って声を大にして叫ぶことはできるしそれを全力でやり続けるけれど、実際にそのアーティストやその曲を特別なものとして時代の中に浮かび上がらせたり、あるいは時代を越えて愛されるものへと繋げていくのは、その音楽を聴いて心打たれた人達ひとりひとりなのだと思っています。そういう意味で、私は音楽の力と音楽を聴く人達の力を信じています。

最後に。
レコーディング中にもかかわらず今回のパーティーのために尽力してくれたBIGMAMAのメンバー、そしてスタッフの皆さんに、心からの感謝を捧げます。本当にありがとうございました。

たくさんの人に『Sweet Dreams』が届くことを願って。(有泉智子)

VALENTINE ROCK 特別編
BIGMAMA“Sweet Dreams”リリース記念プレミアムパーティー
セットリスト

▼金井政人 Acoustic LIVE(3曲目のみwith柿沼広也)
01. 最後の一口
02. ライフ・イズ・ミルフィーユ
03. 接吻

▼BIGMAMA LIVE
01. alongside
02. 荒狂曲”シンセカイ”
03. Lovescape
04. 春は風のように
05. Virtual Insanity(『Sweet Dreams』収録)
06. やさしさで溢れるように(『Sweet Dreams』収録)
07. 君想う、故に我在り
08. Theater of Mind(『Sweet Dreams』収録)
09. 秘密
10. Sweet Dreams
En01. until the blouse is buttoned up
En02. the cookie crumbles

Posted on 2014.01.25 by 有泉智子

遅れましたが新年のご挨拶に代えて。

今更だけど、Dragon Ashが出た回の日テレ「LIVE MONSTER」を観た。
OA時に話題になっていたけれど、あの“Fantasista”と、
あれが民放の地上波でOAされたという事実に胸が熱くなった
ステージに向かっていくヘッズ、そんな彼らと拳を交わし合うKj
そして何より、客席に飛び込んで歌い「俺達の歌はお前らのため
にあんだよ!」と咆哮したKj。
おそらく、というか絶対に、
ダイブや演者が客席に飛び込むことは
そもそも収録上はNG事項だったはずで、
それはKj本人も事前に
知っていたはずだ。

でも、そういうことを知っていてなお、彼は飛び込んで歌い叫んだ
言ってみればDragon Ashのライヴにとってはいつもの光景、
だけど、Kjが民放地上
波の収録という制約のある場であれをやったのは、
いつもとは違う
意志と覚悟もあったと思う。

今発売中のMUSICA2月号の表紙巻頭インタヴューの中で、Kjとこんな話をした。

===
音楽は、ロックは、ただの娯楽で終わるものではなく、
そこに自分
自身の日々と人生を投影させることができるものだ。
それは、ロックンロール・ボーイとロックンロール・ガールである私達の絵空事なのかもしれない。
だけど、少なくとも私達はその絵空事が本当のことだって知っていて、
そうやって音楽と共に生きていて。
これを世間に伝えていくのは難しいことだけど、
でも、それを伝え
ることが私達の本望だしやるべきことなんだ。
===

Kjは、そういう気持ちを持っているからこそ、ああいう形で収録に臨んだのだと思う。
そして、それはきっと、あのOAを観た人の
何割かには伝わったんじゃないか。

あの“Fantasista”をルールの下にお蔵入りさせることなく、OAに踏み切ったLIVE MONSTERの製作陣にも心から拍手。

アーティストとメディアでは立場も目的も手段も違うけれど、でも、真ん中に抱えている音楽への想いは重なっていると思ってる。それをもっと鮮やかにたくさんの人に伝えられるように、私ももっともっと頑張らなくては。

もう1月の終わりだけど、みなさん、今年もどうぞよろしくお願いします。(有泉智子)

Posted on 2013.09.17 by 有泉智子

スピッツ表紙のMUSICA10月号、発売中!

このサイトを見てくれている方の中にも、台風の被害に遭った方、
避難など大変な思いをされた方もいらっしゃることと思います。
心からお見舞い申し上げますと共に、
あなたと、あなたの大切な方々がこれからもご無事でありますようにお祈りいたします。

MUSICA10月号、3連休の初日、9月14日に発売されました。
表紙巻頭はスピッツ。
今朝オリコンウィークリー1位確定のニュースが出た『小さな生き物』は、
前作の『とげまる』以来、約3年ぶりとなるオリジナルアルバムで、
つまりMUSICAの表紙も3年ぶり。
前回(2010年11月号)はASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤さんとの対談表紙で、
発売からかなり早い段階で完売してしまったのでした…。 

今回の巻頭特集では、
『とげまる』発売後から『小さな生き物』に至るまでの3年間と
その上で彼らがこのアルバムに込めた想いや制作の軌跡を、
メンバー全員に丁寧に訊きました。
震災などを経て、改めてメンバーが再確認した「スピッツとしてのバンド哲学」が
インタヴューから露になってくると思います。
『小さな生き物』を聴きながら、是非じっくり読み込んでください。
下の写真は、撮影後に撮らせてもらったオフショット。
これは有泉のiPhone撮影ですが、
誌面にはカメラマン新津保建秀さんによる素晴らしい写真がたくさん載ってます。
何を言わなくとも4人で佇むと自然に「スピッツな空気」が生まれるこのバンドも素敵だし、
それを捉える新津保さんの感性も本当に素敵。
なお、次号(10月発売号)では草野マサムネによる全曲解説インタヴューを掲載するので、
そちらも楽しみにしていてくださいね。 

ちなみに、今回のMUSICAの発売日は、
スピッツの「横浜サンセット2013」と同じ日でした。
それもなんだか、とても特別なことに思えて、とても嬉しかった。
スピッツが野外ワンマンライヴを行うのは実に16年ぶり。
私は横浜スタジアムでASIAN KUNG-FU GENERATIONを観てから駆けつけたので
全部は観れなかったんですが、でも、本当に素晴らしかったです。
歌もリズムもアンサンブルも、すべてが風に溶けて
時に軽やかに舞い上がり、
時にしっとりと降り注ぎ、
一切の雑味のない純然たる「スピッツ」が心に響いてきました。
個人的にはニューアルバムからの“ランプ”が抜群によかった!
このレポートも全曲解説と併せて次号に掲載します。