Posted on 2012.06.24 by MUSICA編集部

THE NAMPA BOYS、恐るべき破天荒バンド、見参!

デカいモンスターを倒すには、真正面から向かうんじゃなくて、
ちょっと頭使って、毒針をピッと刺して、
痛っと思ったら心臓直撃みたいな感じをイメージしてて

『MUSICA7月号 VOL.63』P124に掲載

■デビューシングルの『プランジ』という曲は、凄く疾走感があって、メロディもいい、凄くシングルらしい曲ってところを完全に狙って作っているなという印象を受けて、そのへんのしたたかさがあるバンドなのかなって思ったんですけど。

小林聡里(Vo&G)「確かに“プランジ”に関しては、こういうの欲しいんでしょ?っていう感じで書きましたね。書き下ろしなんで、それは狙わなきゃダメですよ(笑)」

■そういうところに凄く野心を感じるんですよね。しかも、“プランジ”だけを聴くと、十代の若さや勢いがあるバンドって感じなんだけど、『froM』というミニアルバムで他の曲を聴いてみると、それはこのバンドのひとつの側面でしかないこともわかって。基本的にはエモいロックなんだけど、その中にレゲエやダブ、ポエトリーリーディングの要素を器用に取り入れていて、そこでより一層、このバンドは一筋縄ではいかないなってことを感じて。

小林「したたかというか、小賢しいというのかな。なんだろう……、やっぱり頭使わなくちゃいけないと思うんですね。たとえば、俺はブラフマンとかを観て、超巨大モンスターだなって思うんですけど、でも音楽ってフィールドで――このCDが出たら、同じフィールドで戦っていかなくちゃいけないわけで。そこでどう戦っていくかって時に、自分の中でピーンときたのが、毒針。デカいモンスターを倒すには、真正面から向かうんじゃなくて、ちょっと頭使って、毒針をピッと刺して、痛っと思ったら心臓直撃みたいな感じをイメージしてて。そのための手段や方法論ていうものを模索して、常に聴く人のツボをつきながらやっていくことが重要かなって」

■そんな小林くんが持ってくる曲について、メンバーはどんな印象を持ってるの?

澤柳昌孝(G)「アレンジを考えたりする時は、聡里が何をしようとして、この曲を書いたのかっていうのは時間かけて考えるんですけど、別にそれを100パーセント同期してやらなくちゃいけないってわけじゃないというか。聡里が持ってきた曲を、俺が考える時間が長ければ、そこから俺が出したものとぶつかるとまた面白いかなって」
田中悠貴(B)「もう7年ぐらい一緒にやってるので、曲に関しては信頼してます。で、全員聴いてきた曲が違ってるんで、そのフィルターを通してどう提案していくかっていうところで、大本の基礎の台は凄くいいものを作ってきてくれるとは思ってます」
(続きは本誌をチェック!)

text by 板子淳一郎

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Posted on 2012.06.24 by MUSICA編集部

長澤知之、そのスケールの大きな才能が全解放

やりたいようにやれる場所をようやく見つけた感じがしていて、
最近は、ギターを初めて手に入れて、
ビートルズの曲をコピーし始めた頃の気持ちに一番近いんです

■これは問答無用の最高の楽曲集ですね。7曲入りで『SEVEN』というタイトルもシンプルですけど、その中の1曲1曲が呼応し合いながらも、ある意味、単純にいい曲をズラッと並べてみた作品だと受け止めていいんでしょうか。

「その通りです。みんなが気軽に楽しみながら聴いてもらえたらなって、そういう割とラフな気持ちで作った作品ですね」

■今作では、とてもニュートラルでフラットな姿勢で長澤くんが音楽に向かっているなって思ったんですね。肩に余計な力が入ってないっていうか。長澤くんの曲の良さ、詞の良さが、もの凄く素直に出た作品になってるなって。最高傑作っていうと仰々しい感じがするけど、リスナーを選ばず誰にもオススメできる長澤くんの作品という点では、これまでで一番なんじゃないかって。

「あぁ、そうだったらいいですね。去年ファーストフルアルバムを出して、それまでずっと抱えてきた荷物みたいなものをそこでようやく下ろすことができて、自由になった感じがあったんですね。あとは、制作面でもチームが変わったことで、新しい発想や刺激もあって。今は、俺にとって本当にやりたいようにやれる場所をようやく見つけた感じがしていて」

■「遊ぼう」って、最近の長澤くんはライヴのMCとかでもよく言いますよね。

「せっかく好きなことやってるんだから、できるだけそういう感覚でいたいなって思うんですよね。自分がそういう楽しい気持ちでやってると、聴いている人にとっても、普段の生活よりもちょっと身軽になったような気持ちを味わってもらえるんじゃないかなって。なんだか最近、ギターを初めて手に入れて、ビートルズの曲をコピーし始めた頃の気持ちに一番近いんですよ(笑)」」
(続きは本誌をチェック!)

text by 宇野維正

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Posted on 2012.06.23 by MUSICA編集部

Czecho No Republic、表現者として確かな成長と進化を刻む

移動式遊園地みたいなのがよかったんですよね。
手作り感があって、いろんな街に行って人を楽しませて「はい、撤収!」みたいな。
キラキラしてるんだけど寂しさもあるっていうのがよかったんです

『MUSICA7月号 VOL.63』P120に掲載

■前作の『Maminka』から半年ちょっと、「早くも」というタイミングでのアルバムですけど、さらにファンタジー性とダイナミズムが増した作品で。

武井優心(Vo&B)「はい。『Maminka』が結構評判よかったんで、この短い期間でそれを超えないといけないし、聞き比べて劣ってたらダメじゃないですか、やっぱり。結構急ピッチで曲を作って駒も揃ってきて、最後『方向性に一本筋が通らないなぁ。どうしようかなぁ』って時に“ダイナソー”ができて。それで、『これでいこう!』と、メンバーもなんの迷いもなくいけたんですよね」

■それは、これだけ短いスパンで次のものを出したいっていうのがまず先にあったってこと?

武井「そうですね。いつも録り終わるとすぐ親離れしていくような感じがあるんですけど、『Maminka』も録り終わった瞬間、自然と『次を早く作ろうよ』っいう感じになってって」
八木類(G)「CDが出るっていうのが普通に嬉しくて、出すとツアーに行けたりもしたんで。出せるならどんどん出したいなっていう感じで作ったのかなと思いますね」
山崎正太郎(Dr)「ただ、『Maminka』が凄い評価されたことに対して、正直、俺はそんなに評価されるとは思ってなかったというか(笑)。もちろんいいものだと思ってたんですけど、結局フタを開けてみないとわかんないし……」
(続きは本誌をチェック!)

text by 寺田宏幸

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Posted on 2012.06.23 by MUSICA編集部

BOOM BOOM SATELLITES、デビュー15周年を経てなお磨かれる表現の深奥

僕らの音楽は常に、ひとつのライフスタイルの提案だと思ってるから。
「希望なんて簡単に見つからねえんだよ」って言った後に、「じゃあどうやって生きていくのか?」っていう本当の問いかけができたらなって思ってる

『MUSICA7月号 VOL.63』P108に掲載

■実は凄く久し振りのインタヴューなんです。『TO THE LOVELESS』以来なので、2年ぶり(笑)。

「ああ、もうそんなに経つんだ」

■なので、このインタヴューをとても楽しみにしていました。まずは、『TO THE LOVELESS』という作品、そしてその後に出したライヴ盤によって、BOOM BOOM SATELLITESはこれまでの集大成を作り上げたところがあったと思うんですけど。その後どういうモードで新しいところ――つまり、ここに向かおうと考えていたのか、から伺えますか?

「実は、当時は『これから何をするか』っていうのは全然明確じゃなかったですね。ライヴ盤まで出してひと区切りしたところで、前のスタジオがマンションの地下だったんですけど、不動産の関係で借り続けることができなくなって出なきゃいけなくなって。それと同時に事務所も移籍することになったんで、とりあえずこの部屋だけ借りて、機材だけセットして次のことを考えようっていうところで、震災があったんです。それで予定してたライヴもキャンセルになったり……なので、いろんな要因が重なって、全部1回白紙っていうか、0になった感じでしたね。去年の4月ぐらいから一応作り始めてはいるんですけど、やっぱり音楽に集中できてる感じがあんまりなかったというか……まだ日本全体のムードも、ほんとに右往左往してる時だったし。やっぱり『音楽作ってる場合なのかな?』っていうことも思ったりしたし、『でも、これが与えられた仕事だし、そもそも自分は人の力になろうと思って音楽を作ってきたんじゃないのか?』とも思ったし……要は邪念が多くて、音楽に集中できてなかった。そういうところから……あれ、去年ってフェス出たっけ?」

■何本か出られてますよ。

「……去年の記憶が曖昧なんですよね。あ、そうだ、SONICMANIAとNANO-MUGENに出たんだ。で、その場に集まってる人達のフィーリングにハッとさせられたり……そんな感じで結構おぼつかない足取りだったと思うんですけど。やっと秋ぐらいに落ち着いてきて、音楽的に探っていける感じになって。そこからはもう、ひたすら制作の日々です」
(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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Posted on 2012.06.23 by 有泉智子

The Birthdayチバに取材

7月18日にニューアルバム『VISION』をリリースするThe Birthday、
チバユウスケに取材。

チバさんとも気づけばもう何度目になるかわからないくらいインタヴューしたけど、
毎回、とても面白い。
何故ロックに心掴まれるのか、その理由に毎回向き合ってるような感覚に陥る。

写真はでき上がったばかりのアルバム音源。
これ、アルバムのジャケットではなくて、
写真コピーしたものの上に、チバが自分でタイトルとバンド名を書いた資料用手作りジャケ。
でもカッコいいなーと思ったので、写真載せちゃいます。

しかも、さらによく見ると(これだと見えないかな?)、
この即席ジャケ、まわりがギザギザなんだよね。
チバさんが手切りしてくれたそうです。

なお本物のジャケットは、こちら→ http://www.universal-music.co.jp/the-birthday

ちなみに、今回のインタヴュー中に消費されたビールはロング缶2本。ちょっとだけ控えめ。

text by 有泉智子

Posted on 2012.06.23 by MUSICA編集部

tacica、その音楽の軌跡に迫る久しぶりのロングインタヴュー

芯になるものが最近はすごく明確にあるから、それ以外に対する執着心は『jacaranda』の頃から比べると圧倒的に少ないですね。でも反対に、譲れない部分に対する熱量は、凄く上がってる

『MUSICA7月号 VOL.63』P102に掲載

■『Human Orchestra』から丸5年を記念して、ミニアルバムがリリースされます。まずは、自分がどんなことを思いながらこの作品を作っていったのかというところから訊けますか?

「あんまり『Human Orchestra』を意識したっていうのはなくて。そういう意味では今まで通り、作品の中での起承転結を考えながら、いいミニアルバムを作ろうとだけ考えて作りました」

■具体的には、いつぐらいから作り始めていたの?

「そもそも最初の曲を作り始めたのは、アルバムを作ろうとしてたんですね、普通にフルアルバムを。ただ、曲は常に作ってるから」

■人によっては、デビューする前は常に作っていても、デビュー後は作品に向けて作っていく形に切り替わる人もいるし、変わらず日常的に曲を作り続ける人もいると思うんですけど、猪狩君は後者?

「一概にそういうタイプではなくて。締切がないと歌詞も上がらないし(笑)。でもいいメロディとかって全然なんも考えてない時に出てきたりするものだから、それはその時ごとに吹き込んでいて。で、そういう断片を整理する日とかもあって……そういう意味では日常的に作ってます。でも、とはいえ1曲目の“CAFFEINE??涅”とかは完全にミニアルバムの1曲目を作るっていう意気込みで作ってたりとか……だから曲ごとに違うんですけど。でも、曲はできる時に作るっていうスタンスですね。作らないと後々自分の首を絞めることになるし(笑)」

■どういう時に曲が生まれることが多いですか?

「作ろうとしてない時っすね」

■あ、やっぱそういうもんなんだ。

「うん、だから困るんですよね……」(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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Posted on 2012.06.23 by MUSICA編集部

ドレスコーズ、再び燃え始めたロックンロールへのロマン

バンド組むなら世界一。
それ以外はもういいって思ってました。
その世界一のロックンロールを始めようって言って、メンバーを迎えに行きました

志磨遼平(Vo)「お久しぶりです。武道館以来ですよね? お話できるのを楽しみにしてきたんですよ」

■こちらも聞きたいことはたくさんあるんで(笑)。よろしくお願いします。

志磨&丸山康太(G)「よろしくお願いします」

■新しいシングルは、まさに毛皮のマリーズができなかったことを明確にやれた楽曲が並んでるなぁと思うんですけど――。

志磨「ありがとうございます(笑)」

■このシングルの紙資料にも、楽曲のセルフライナーと共にこのバンドの成り立ちは書いてあって。まず去年の12月31日の24時をもってマリーズが解散となって、年が明けた10分後に丸山さんと菅(大智/Dr)さんと3人で高円寺のUFOクラブのステージに立ったところからドレスコーズは始まったわけですよね。

志磨「うん、そうですね」

■それからベースを探す中で山中(治雄/B)さんが加入して、ずっと4人でスタジオに入ってセッションの日々が続いている、と。ざっくり経過だけを追うとそういう感じなんですけど、この文章だったり、既に出ている志磨さんの発言なんかを見ていると、なんとなく丸山さんと去年の夏に出会ったとこからこのバンドは始まってるような気がして。それで今日はおふたりにお越しいただいたんですけど。

志磨「そうですね。元々一番最初に会ったのは、毛皮のマリーズ組んでまだ1年ぐらいの頃で。その時仲よかったピンクグループっていうバンドに途中で入ったのが彼で。もう7、8年ぐらい前ですけど。元いたギタリストの最後のステージに彼が乱入して、その彼からギターを奪うという形で交代劇っちゅうのがありまして。非常に感銘を受けて。ちょうどそのあとピンクグループと毛皮のマリーズで一緒にツアーを周ることが決まってたんですよ。彼がそうやって入ってから、たぶん1、2週間ぐらいかな。で、車の中とかずっと話をしてたんですけど、凄く好きなものが似てて」(…………続きは本誌をチェック!)

text by 寺田宏幸

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Posted on 2012.06.22 by MUSICA編集部

ASIAN KUNG-FU GENERATION、2012年の今とこれからに迫る連続取材・第1弾!

今は当てるべき先が凄くはっきりしてきたし、ちゃんと実体と闘ってる感じがある。
ここ何年かずっと取り組んできたことを、今この時にどう形にするんですか?っていうのは、ひとつ試されているところでもあるし、挑戦でもあると思ってる

『MUSICA7月号 VOL.63』P74に掲載

■NANO-MUGEN FES.の詳細も発表され、アルバムRECもいよいよ佳境に差し掛かり、アジカンとしての動きが活発化してきました。これから何ヵ月か連続インタヴューで追っていきたいと思ってます。

「よろしくお願いします」

■まず、今年もNANO-MUGEN開催に先駆けて恒例のコンピレーションCDがリリースされるわけですが、そこに“夜を越えて”という新曲が収録されていて。この曲は、3.11以降、この現実と正面から向かい合い、前へ進もうとしてきたバンドだけが説得力をもって鳴らせる、とても強い楽曲だと思いました。去年のコンピに収録された“ひかり”と対をなすような曲だと思うんですが、まずはこの曲が生まれた背景、つまり後藤さんにとってこの1年半はどういう時間だったのかを改めて伺えますか。

「確かに、“ひかり”に繋がってる文脈ですね。いまだに震災のことを言葉にするのはとても難しいですけど……でもこの1年半、俺達はこれから何をすべきなのかなっていうことは常々考え続けてきました。それは『THE FUTURE TIMES』にも表れていることだけど、その中でロックミュージシャンとして考えてた部分がこの曲に出てるっていうのはあるかな。ロックンロールは何を歌うんだ?みたいなこと、あるいは、役に立ったこと/役に立たなかったことってなんだろう?とか…………そういうのは凄く考えますよね。そういう思いを少しは綴れたかなっていうふうに思う。だけど、この曲を出すことに対する逡巡は、やっぱりある」――――
(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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Posted on 2012.06.22 by 有泉智子

[Champagne]ツアー、広島~福岡密着

先日のくるりに続き、行ってきましたツアー密着。
今回は[Champagne]、広島と福岡の2公演に帯同しました。

とにかく、ライヴがめちゃくちゃよかった。
よく洋平が「ライヴハウスの屋根吹っ飛ばす」って言うけど、
本当にライヴハウスで観てる気がしなかったな。
フジロックの夜のグリーンステージで観ているような、
そういうスケール感と不敵な強さがあったし、
そして揺さぶられる感情の触れ幅がとても大きかった。

去年の5月にも、セカンドアルバム『I Wanna Go To Hawaii.』のツアーに密着に行ったんだけど、
その時とはバンドの地力も表現力も段違い。
というか、正直、4月のV.I.P.パーティーと比べても段違い。
新曲がちゃんと体に入ってきてるのがいいんだと思う。

同行中、メンバーといろんな話をしました。
それぞれがそれぞれにバンドのこと、音楽のこと、表現というもののことを凄く考えていて
だから状況やライヴのイケイケ感とは裏腹に壁を超えようと試行錯誤してる部分もあって、
とても興味深かった。次号の記事に書きます。

残すは週末の名古屋&大阪と、29&30日の渋谷AXのみ。
ファイナル楽しみにしてる。

写真は、福岡打ち上げ後のメンバー。twitterに載せたのと同じやつですが。
いい感じでしょ?

text by 有泉智子

Posted on 2012.06.21 by MUSICA編集部

[Champagne]、さらなる闘争モードで突き進む

『MUSICA7月号 VOL.63』P68に掲載

みんなが[Champagne]に求めるものって凄くわかるし、やろうと思えばできるんですよ。でも、それをやり続けたら、バンドは5年でダメになってしまう。
期待されてるからこそ、誰も想像してないものを作りたい。現状で止まってちゃダメなんですよ。

■アルバムがリリースされてからそろそろ2ヵ月が経ちます。ツアーも中盤に差し掛かっていることも含め、今改めてあの作品に対して感じていることから聞かせてもらえますか?

川上洋平(Vo&G)「あのアルバムって、1曲1曲の中にキーとなるフレーズがあったんですよ。“真夜中”なら『誰かと繋がりたい』とか、“Waitress, Waitress!”だと『君の悲しみに俺らが伴奏をつけるぞ』とか。書いた時点では、自分が何故これを書いたのかもよくわかってなかったんですけど、ライヴで歌った瞬間に全部繋がって、『ああ、俺はこの人達に向けて、こういうことを言いたかったんだな』って、謎が解けたような実感があって。だから今までの作品と比べても、一番しっくりきてますね」
磯部寛之(B)「演奏面でもまさにそんな感じですね。前の取材でも話しましたけど、今回はアレンジを作る上でライヴは想定せず、CDとして完成度の高いものを目指した部分があって。最初はライヴでどうなるのかな?って思ってたんですけど、実際やっていく上でそこもハッキリしてきたというか、手応えを感じていて。ライヴではこういうふうにお客さんに届くんだなっていうのがわかってきて。ツアーをやってそれが一番感じてることですね」
白井眞輝(G)「ふたりが言ったような感じは往々にしてあります。いろいろ経験してできることも増えてきて、向上した部分はあるんですけど、1枚目から3枚目まで、ウチらが言いたいことや、やりたいことの根底は一緒だから。そのことがライヴをするごとに最近わかってきました。それに、ライヴに関してはバンドとしてどんどん大きい舞台に対応していってる気がして。ROCKS TOKYOが終わったあとも、レベルが1個上がったような感触があったんですよ。それは凄い収穫で――――」
(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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