Posted on 2012.09.24 by MUSICA編集部

SILLYTHING、『cross wizard』リリース記念企画鼎談:成田大致(SILLYTHING)×夢眠ねむ(でんぱ組.inc)×玉屋2060%(Wienners)

キャラとキャラがぶつかり合い、
好奇と珍奇がもんどり打つ!
ロックの固定概念を軽やかに飛び越える
驚異の異種格闘大鼎談

『MUSICA 10月号 Vol.66』P110に掲載

■今回のSILLYTHINGのアルバムが、アニソンやアイドル系のコンポーザーを中心に、ミュージシャンから声優、漫画家、プロレスラーまで、本当にたくさんのゲストを招いて作ったものになっていて。今のシーンの中でこの作品がどういう意味を持ってるのか、この3人の鼎談の中で明らかにできればと思ってます。よろしくお願いします。

一同「よろしくお願いします」

■玉屋さんは今作を聴いて、どう思いました?

玉屋2060%(Wienners)「聴いてみて『あ、今の時代の人が鳴らしてる音だなぁ』って感じましたね。リアルタイムの今の人達だなって感じがしました。僕らも雑食は雑食なんですけど、パンク~ハードコアの雑食とか、ポップスの雑食とか、アニソンの雑食とか、雑食にもいろんなのがあって面白いな!ってことを凄く感じましたね」

■その辺り、そもそもどういうコンセプトでこういう作品を作ろうと思ったのか、成田さんから改めて話してもらえますか?

成田大致「まぁ、前のバンドが、いわゆる単純なロックンロールバンドみたいなやつをやってたんですよ。なんですけど、もっと自分自身に近いものがやりたくなったからやめて。かつ、やるんだったら誰も聴いたことがない新しいロックがやりたいっていうことだったんですけど。最初は、楽曲提供をひとり入れようっていう考えからこのプロジェクトは始まったんですよ。で、気がついてみたら、こんなになってたんですけど(笑)」
夢眠ねむ(でんぱ組.inc)「じゃあ、最初からいろんな人と全コラボする予定ではなかったんだ?」
成田「最初は1曲だけのつもりで、今一番面白い曲を作ってる人達はアニソンやアイドルの楽曲を制作している人達だと思うし、そういう人達とアルバムを作ったら全曲キラーチューンのバンドにすることができるんじゃないかって――たとえばWiennersさんもでんぱ組.incさんもキラーチューンだけのバンドだと俺は思ってるんですけど」
夢眠「うわ! めっちゃいいこと言いますね!」
玉屋「嬉しいっす、嬉しいっす」
成田「SILLYTHINGもそういうキラーチューンだけのバンドになりたいっていうところで、楽曲提供してもらうアルバムを作りたいっていう。やっぱり今って、どっちかって言うと曲単位になってるじゃないですか。そういう感じのアルバムを作りたくて――」

(続きは本誌をチェック!)

text by 寺田宏幸

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Posted on 2012.09.23 by MUSICA編集部

ナノウ、過渡期を迎える音楽カルチャー、その新たな「現場」から

3ピースバンドLyu:Lyuとしての活動の傍ら、
人気VOCALOIDクリエイターとして
今最も漂白されていない表現の現場で
純粋にして自由な切磋琢磨を果たし、
その音楽の才能を羽ばたかせたナノウ。
過渡期を迎える音楽カルチャー、そのリアル

■MUSICAには前にLyu:Lyuとして出てもらったんですが、今回はナノウとしてお話を聞かせていただければと思っています。

「はい、よろしくお願いします」

■まず、Lyu:Lyuとしてのバンド活動と平行して、ナノウ名義でニコ動にVOCALOID作品をアップしているわけですが、どういう経緯でこういう活動形態になったのか、から教えてもらえますか?

「歴としてはバンドのほうが遥かに長くて。そもそもバンドに憧れて音楽を始めて、20歳くらいからバンドを組んで、何度かバンドが解散したりもしながら、ずっとライヴハウスでライヴをやってたんですけど。Lyu:Lyuをやり始めてしばらくして、ネットでVOCALOIDの存在を知り、どうやらニコニコ動画っていうところへアマチュアが楽曲を投稿しているらしいという話を聞きまして。で、実際に曲を聴いて、単純に凄くびっくりしたというか。合成音声のソフトでここまで表現できるのかって本当に驚いて、それで自分も興味を持って始めたのがきっかけでしたね」

■それは、言ってみれば初音ミクという「楽器」に興味が沸いたっていうこと?

「やっぱり、自分が曲を作る時って、自分の声っていうものがあって。当然自分の音域とか得意なところに則って曲を作るんですけど、自分が歌わずにVOCALOIDに歌わせることによって、今まで自分ができなかったような表現ができるっていうところに面白さを感じて。単純に女性キーのメロディもそうだし、自分が歌うって考えるとどうしても書けなかった歌詞だったり、意識的に避けていた表現がたくさんあったんですけど、それを全部取っ払って書くことができるっていうことに凄く面白さを感じたんですよね。たとえば、恋愛の曲って自分の中ではタブーだったんですよ。自分の声だったりアーティストイメージってものを考えた時に、恋愛の歌を自分が歌うなんて気持ち悪くて絶対にノー!っていう感じで(笑)。それに、バンドで作詞作曲をして歌う時っていうのは――そもそも自分の場合はバンドっていうものへの憧れが強い分、『あれはイヤだ、これはイヤだ』っていうこだわりが凄く強く出てしまうんですね。かつ、バンドはメンバーの総意で動いてるものであるので。もちろん、そこがバンドの醍醐味だと思ってるので、そこは大切にしながら活動してるんですけど。でもVOCALOIDでやる時って完全にひとりなので、制限とか縛りが一切ない。だから、凄く自由に制作ができるっていうのはあって」

(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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Posted on 2012.09.22 by MUSICA編集部

knotlamp、葛藤の季節を越えて確信の再スタートを切る

前向きであること、
日々に少しでも光を当てること――
永劫はなさないメッセージはそのままに、knotlampがknotlamp自身を見つけ出した。
迷いなき直球作『Geoglyph』を手に、
さあ行くぞ、確信へのリスタート!

■インディーズでキャリアを積んできた上でのメジャー初アルバムですが。メッセージの核はインディーズの頃からブレることのないまま、それをいろんな角度やアレンジで鳴らそうとしているアルバムだと思って。

「はい。まさに、すべておっしゃる通りです(笑)。伝えようとしていることとか、音楽をやる上でメッセージとして表現したいことっていうのは本当にシンプルなことで。『前向きな自分でいよう』とか、大きく言えばそれくらいで。それを、今おっしゃったようにいろんなアプローチで表現しているバンドであり、それがこのアルバムですね」

■2010年にTETSUNARIさんが脱退されてから、ギタリストが流動的でしたよね。そこで今年のアタマにMAHIRO(GUITAR & CHORUS)さんが正式に加入されたと。ようやくバンドががっちり固まっていきそうな感じが楽曲のアレンジの自由さからも窺えて。ここで起きたバンドの変化というのは、どういうものだったと思いますか?

「バンドのクオリティが上がったっていうのがありますね。音楽性の幅や彼が持っているスキルや人間としての魅力とか、いろんな面でいい要素があって。180度変わったと感じますね。制作においてもそうだし、knotlampが持っている可能性に対する気持ちが彼は大きいので。作業を一緒にする中でそれが顕著に表れるのを、MAHIROの加入によってみんな感じていたんじゃないかなと思いますね」

■knotlampの可能性とか、秘めていたものが大きく引き出されていった感覚なんですか?

「そうですね。音楽に対するヴァイブスを同じレベルで持ってて、そういう人間と音楽をやるっていうのはこういうことなんだなって改めてわかって。これが本当のバンドなのかなって感覚ですね」

(続きは本誌をチェック!)

text by 矢島大地

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Posted on 2012.09.21 by MUSICA編集部

バイザラウンド、キレ味鋭いギターロックが遂にメジャーデビュー!

それでも君は生きるのか?
ロックバンドとして舞台に立ち歌うのか?
――シビアな自問自答を繰り返した果てに、
掴み獲った肯定と希望、やり遂げる決意と覚悟。
その生き様が鋭い言葉と強きメロディに結実した
『ハローイエロー』を掲げ、いざメジャー参戦

■ソングライターとしても歌い手としても、松山くんがひとつ壁を超えた感のある作品で。とにかくメロディがいいし、歌詞も非常に強いし、歌声のパッションも格段に上がってる。確かな進化作だと思います。

「ああ、よかった。正直、作ってる時は非常に苦しかったんですけど、こうやって歌えた今は凄くすっきりしていて。実はちょっと迷ってたんですよ、バンドを続けるかどうか」

■そうなんだ。それは何故?

「やっぱり震災後、『やってていいのかな?』ってすげぇ思って……今は素人の子でも、Twitterで凄いキレのある発言をして、フォロワーがいっぱいいる子とかいるじゃないですか。アーティストじゃなくても、140字で誰かを救ったり勇気づけたりすることができる。片や、バンドなんて電気も使うし、音楽聴いて腹が膨れるわけでもねぇし。俺自身、自分がどこまで伝え切れてるのか?も常々疑ってるし。そういうバンドや音楽のネガティヴな部分が目立って見えた時があって。その上で自分がアーティストをやっていく、しかもプロとして続けていくって、よほどのことだから」

■そうだよね。

「ってことは、いよいよ中途半端なことはできない、ケツの穴まで曝け出さないとダメなんじゃねえかって思って。言いたいこと全部言って、日本の人に本気で伝えて、聴いてくれた人の生活にこんな音楽があってよかったって本気で思えるものを作らないと、やる意味ないなと思って………でも、そこまで来るのにだいぶ時間かかりましたね。ずっと新しく作品を作るという気分になれなかった。メンバーもそれぞれ悩んだり沈んだりしてて、バンドの状態としてもとても新作を作ろうって状態じゃなかったし。だって、スタジオも全員集まらなかったですからね。大概、誰かいないっていう(苦笑)。ほんとキツかったな……」

(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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Posted on 2012.09.20 by MUSICA編集部

Superfly恒例、アルバム発売記念フリーライヴ

18日発売のMUSICA10月号でインタヴューしたSuperflyのニューアルバム『Force』。リリース日には恒例となった発売記念フリーライヴが代々木公園で行われた。

このステージは、5年前に彼女達がファースト『Superfly』の発売でフリーライヴを初開催した場所でもあり、MCで越智が語ったように、当時から現在に至るまでの想いの経過と成長が感慨深いライヴだった。

19時。タイトル曲であり、アルバムの1曲目でもある“Force”で幕を開けると、前半はアルバムからの新曲を、後半は“Alright!!”や“タマシイレボリューション”といった看板曲も交えながら全8曲、加えてアンコールでは“愛を込めて花束を”を披露。フリーライヴとしては満足過ぎるほどのセットだった。

会場側の規制だろうか、音圧が低く、音の解像度も正直十分とは言えなかったが、それでもSuperflyらしい伸びやかなヴォーカルとキレのあるギターが渋谷の夜に広がっていく。2、3歳くらいの子供を肩車した親子の隣には、3枚重ねたスケートボードの上に背伸びした20代の女の子。金髪の外国人も、学校帰りの高校生も、幅広い年代・人種のファンが思い思いに聴き入っている様子からは、Superflyの音楽の汎用性を改めて実感することができた。

ライヴ栄えする楽曲が多いSuperflyの中でも特にそのパワーとダイナミズムが発揮されている『Force』、その理由を現在発売中のMUSICAのインタヴューでは明かしてくれているので、是非ご一読を。

text by 寺田宏幸

Posted on 2012.09.20 by MUSICA編集部

OGRE YOU ASSHOLE、圧倒的な音楽の桃源郷

感性の開拓を繰り返しながら、
孤高の異郷を描き出すOGRE YOU ASSHOLE。
ゆらりと誘いグサっと刺す、
圧巻のニューアルバム『100年後』

『MUSICA 10月号 Vol.66』P94に掲載

■前作の『homely』はホーンが入ったり、AOR的な要素をオウガ流のサイケデリック・ポップに昇華した作品だったわけですけど、今回はまたガラリと毛色が違って。

「うん、そうですね」

■音数的にも展開的にも、ミニマルな構造をベースにした音楽性になりましたよね。自分ではどんな作品になったと思います?

「前の『homely』から比べると、入ってる楽器の数も少ないし、トラック数とかも相当少なくて。『homely』が楽器もたくさん入った要素の多い作品だった分、次に何やるかって言ったら引き算の方向になったというか。だから今回は楽器の1音の質勝負というか。1個1個の音がちゃんとしてないと保たないような曲になってるから、その1音の音選びとかは凄いこだわりましたね」

■『100年後』っていう、非常にコンセプチュアルなタイトルがついてますけど、どんなイメージだったりコンセプトをもって臨んだんですか?

「今回もやっぱり、これまでとはガラリと違ったものを作ろうっていうところから始まっていて。最初から言ってたのは終末感っていうことで。近づいてくる終わりに対してジタバタせずにいる感じみたいな……そういう感覚を表したアルバムがいいかなっていうイメージがあって」

■終末感って、『homely』の時にも軸にあった世界観だと思うんだけど。

「そうですね。ただ、『homely』の時は終末に対してまだ抗おうというか、生命力がある感じだったんだけど。今回は生命力がない感じというか」

(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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Posted on 2012.09.19 by MUSICA編集部

AIR JAM 2012

9月15日、16日と、

国営みちのく杜の湖畔公園「風の草原」

で行われたAIR JAM 2012に行ってきました。

 

AIR JAM 2000の時、僕はまだライヴを知らぬ子供で、

PIZZA OF DEATHからリリースされたVHSをデッキに突っ込んでは、テレビにかじりつくだけでした。

Hi-STANDARD、BRAHMAN、KEMURI、HUSKING BEE、bloodthirsty butchers……

「音楽ってスゲぇ!」と初めて思った、あの衝撃は今でも忘れられません。

 

オーディエンスにとって念願の東北での開催であること、

そしてバンドマン達にとっても念願のステージであること。

念願と念願が重なって生まれる凄まじいモッシュピットの中で、

「夢みたいだ」と口にするお客さんが多かったのが印象的でした。

 

KEMURIやHUSKING BEEの帰還があり、

新たな面々が力を持ち寄って生まれたドデカいパワーがあり、

12年前とはガラリとメンツが変わりながらも、

やっぱりAIR JAMはAIR JAMで。

Hi-STANDARDのSEが鳴った瞬間の、

10代と思わしき人も20代前半と思わしき人も

いわゆるAIR JAM世代と呼ばれる30歳周辺の人も

赤ちゃんを抱えたお母さんお父さんも

会場で出会った現地の方々も

そこにいる人々のエネルギーがグワアアアアアアアアアアと

一点に集束されていくような感じは、

12年前に観た千葉マリンスタジアムの映像と変わらなくて、

鳥肌と拳と足と頭と、胸の高鳴りがまったく止まらず。でした。

 

ということで、あの2日間が夢でもなんでもなく、

悲しみも飛び越えていく希望がこれでもかと鳴ったものであったことを、

次号MUSICAに記します。もちろん写真もドンと。

待っていてください。

text by 矢島大地

Posted on 2012.09.19 by 有泉智子

MUSICA10月号、発売しました!

MUSICA10月号、昨日発売になりました。

進行の遅れによって発売が変更となったこと、本当に申し訳ありませんでした。

楽しみにしてくれていた読者のみなさん、関係者の皆様に改めて心よりお詫び申し上げます。

今月号、表紙巻頭はDragon Ash。

まさに今日リリースされるニューシングル『Run to the Sun / Walk with Dreams』は

彼らのラウドサイドとピースサイドの名曲リストをそれぞれに更新する、

ドラゴンと私達の新しいアンセムになっていくに違いない素晴らしい2曲です。

そして、IKUZONEのラストレコーディングでもあります。

 

インタヴューはKjとサシで、久しぶりにじっくりと話を訊きました。

現状/今後のことも訊いています。是非読んでください。

さら10-FEETをお招きし、バンドメンバー全員での盟友対談も敢行。

RUSH BALLのバックエリアで、アルコールも入った状態でやったので基本爆笑だったんだけど、

最後は胸が熱くなる発言がたくさん飛びました。

 

下の写真は、表紙巻頭の撮影中のひとコマ。

当日はめちゃくちゃ暑い中、炎天下での撮影だったんだけど、

Kjのソロカットを撮ってる時にふと振り返ったら、こんなことになってた。

 

これわかるかな??

電柱の凄ーく細い影に、メンバーやスタッフが上手に入ってるのです。
「こんな細い影でも体感温度2~3度違う」って(笑)。

 

あとね、今月の表紙のMUSICAのロゴ、想いを込めました(気づいてくれたかな?)。

この音楽がある限り、私達はいつでもあなたのソウルに出会うことができる。

本当にありがとうございました。

 

 

有泉智子

 

Posted on 2012.09.19 by MUSICA編集部

ACIDMAN、その壮大な精神世界がいよいよ極まる

その旅の歌は、まるで子供達の透明な心の声を
映し出すかのように、美しく幼気な響きをもたらす。
間違いなく5年に一度級の名曲“アルケミスト”、
アシッドマンの新章に最高の光、注がれる

■これは本当に素晴らしい名曲です。何年かぶりのメロディと言ってもいいんじゃないかな。

「本当ですか? ありがとうございます。そんなことを言っていただけるのは、これだけ長いつき合いの中で初めてですね(笑)」

■いやいや、そんなことない。でも“FREE STAR”以来かな。それぐらい素晴らしい曲で。この曲は新しいアルバムへの第一歩的な感じの曲なの?

「そうですね。作り方が今までにない特殊なもので。きっかけは佐藤(雅俊/Bass)くんなんです」

■サトマが作ったってこと?

「サトマが作ったわけではないんですけど。サトマが作ってきた別の曲があって、それをPro Toolsのデータでもらってたんです。その曲にメロディをつけていたんですけど、ふと横を見たらデータがもう1個あって。『なんだろうな?』って思って聴いたら、この“アルケミスト”の最初の部分のフレーズで、俺、こっちのほうが全然いいと思っちゃって。特にイントロの歌が始まる直前のタッタッタッタッ!って跳ねるフレーズ、そこにもの凄く感動してしまって、すぐ『佐藤くん! このデータ、何?』って電話して。『実は作りかけで、まだ聴かせられないぐらいのレベルだから聴かせなかった』って言ったんですけど、『いや、凄くいいよ! メロディつけていい?』ってその場で言って。イメージが湧いちゃったから、その段階で後半部分のギターやドラム、ベース部分も全部作って、メロディも一気に書き上げましたね。サトマに電話して10分後くらいにはできてました。でも、この曲はそのほうがいいと思ったんですよね、余計な装飾は要らないと思って」

■そうだね。決して派手な曲ではなく、言ってみればシンプルな曲なんだけど、でも途中から突風が吹き始めるような展開もあるし、何しろいい。

「旅の始まりの感じが凄くあったので。最初は流れのままにいって、どんどんドラマティックになっていって、後半は激しめにいくべきかな、と」

(続きは本誌をチェック!)

text by 鹿野 淳

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Posted on 2012.09.18 by MUSICA編集部

Superfly、5年目に訪れた転機を語る

一発のフレーズに漲る力と躍動感を宿し、
一節の歌詞に偽りのない自分自身をすべて捧げた
会心のロックアルバム『Force』、完成。
盤石の地位を更なる王道で塗り替えるSuperfly、
デビュー5周年を経て、雄渾の凱歌を高らかに掲げる!

『MUSICA 10月号 Vol.66』P84に掲載

■今回のアルバム、非常にスケール感と躍動感みたいなものを感じるアルバムだなぁと思っていて。まずご本人としてはどういうアルバムを作ろうと思ったところから始まっていったんですか?

「今回のフォースアルバムを作ろうって話が出たのが、ちょうど去年のホールツアーを回ってる頃だったんですよね。まぁ『来年はアルバムを出そうね』っていうぐらいの話をしていて。で、今までみたいに普通に1曲1曲作っていくっていうんではなく、何か面白いコンセプトアルバムを作りたいなぁっていうのがひとつあって。ツアーでめちゃくちゃライヴを回ってて単純に自分がすっごいライヴモードだったっていうのも大きかったんですけど、あるライヴの日に向けてガーンと新曲を作ってセットリストも組んで、それを1回録音して。その作品のリリースよりも前に全部が新曲っていうライヴツアーを回ってみるのも面白いかもしれないって閃いちゃって」

■要するに、1枚がまるまる1本のライヴのようなコンセプトのアルバムを作りたかったってこと?

「はい。しかも、それを引っ提げてのツアーじゃなくて、その前にツアーを回るっていう。それで、スタッフのみんなに流れを説明して、ライヴ感のあるロックアルバムを作りたいって言って制作に入っていったんですけど、最初はみんなにびっくりされちゃって(笑)」

(続きは本誌をチェック!)

text by 寺田宏幸

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