Posted on 2013.01.22 by MUSICA編集部

Hold the Key to 2013 in ROCK!

新春恒例企画!
2013年、ロックシーンの鍵を握るのは彼らだ!
期待の新鋭勢、一挙大特集!!

MUSICA新春恒例の新鋭特集を、今年もお届けします。前号の総括特集でも言及した通り、ロックシーンが置かれた状況は確かに厳しいです。けれど、バンドの音楽的な平均値は年々上がっているし、海外の風潮を咀嚼しながら独自の世界観を構築するインディバンドも増えています。世論やマーケットがどう流れようと、そんなこととは無関係に今日も刺激的な音楽が生まれ続けている――それは、読者のみなさんが一番わかっていることでしょう。今年のラインナップは全9組。きのこ帝国を筆頭に、世や生に対するシビアな状況認識と行き場のないフラストレーション、あるいは形骸化されたロックに対するカウンター精神を自らの音楽に持ち込んだアーティストが並びました。あなたはどのバンドにベットする?

Posted on 2013.01.21 by MUSICA編集部

2013年新鋭特集―きのこ帝国

音楽シーン全体が健全な魂ばかりを引き寄せるこの時代に、
何故、きのこ帝国は容赦なく
怒りと悪意が渦巻くエモーションを撒き散らすのか?
ブライテストホープの座を決定づける
ケタ外れのファーストアルバムが完成した今、
バンドの首謀者にして絶対的リーダー、
佐藤の心の闇と音楽的野心の真相に迫る!

『MUSICA 2月号 Vol.70』P54に掲載

■前作『渦になる』の衝撃は1枚のアルバム以上のものがあったので、「あ、言われてみればそうか」という感じではあるんですけど、フルアルバムとしては、今回の『eureka』が初めての作品になりますね。

「はい」

■これがまた、さらなる衝撃というか、本当にとんでもない作品で。

「ありがとうございます」

■『渦になる』はバンドが凄まじいスピードで進化している最中の作品ということもあって、曲を作った時期によって音作りにバラつきのある、いわばバンドのドキュメント的な作品でしたよね。

「そうですね。今回は、自分達が今やってるライヴの音をそのままCDに反映させたいという思いがあって。バンドの演奏を全部同時にレコーディングして、最終的にも納得できる音になったかなと思ってます」

■本作の『eureka』でひとまず、きのこ帝国の音楽の世界というのが確立されたと思っていいんでしょうか?

「ソングライティング的にはまだいろいろとやってみたいことはあって、そういう意味ではバンドはまだ過渡期だと思うんですけど、自分達のサウンドの方向性はここでひとつ提示することができたかな、と。今回、ライヴでのサウンドを作品に反映することができたことで、次にやってみたいことも見えてきたし」

■僕自身、きのこ帝国の音楽の魅力を伝えるキーワードとしてこれまで使ってきた言葉なので、これは自戒を込めて言うんですけど、前作はシューゲイザーとかマイブラ(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)とかって言葉で語られることも多かったじゃないですか。そうレッテルを貼られたことに対する反発のようなものはありました?

「いや、いい意味で捉えてそう言ってくれてるんだったら全然嬉しいですよ。実際、マイブラって凄いバンドなんで、有り難い話というか(笑)。でも、逆に『全然シューゲイザーじゃねぇだろ』とか書く人もいて、『自分達もそう思ってないよ』っていうのはあるんですけど(笑)。ただ、聴く人が感じたことで、こっちからしたら『それは勘違いだよ』って思うようなことでも、その勘違いがプラスに転がることもあるかもしれないから、まぁそういう勘違いもどんと来いみたいな。結局は自分らがどんな音を出すかだけだから、聴いてもらえるなら、それをどう捉えられても言い訳しようがないですよね」

■なんでそんなことを訊いたかというと、『渦になる』でシューゲイザー的なサウンドに接近したと思ったら、今作『eureka』では早くも次の段階へとサウンドが進化していると思ったからで。

「単純に、日々曲を作ったりライヴをやったりしている中で、『こういうのがカッコいい』っていうのがちょっとずつ変わってきてるんですよね。それによってバンドのモードも変わっていくから。今回『eureka』に収録した曲の約8割は前作以降に作った曲だから、それだけリアルタイムでのバンドの変化が反映されていると思います」

(続きは本誌をチェック!)

text by 宇野維正

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Posted on 2013.01.20 by MUSICA編集部

吉井和哉、5つのターニングポイントから紐解くソロ10年

喪失と再生、辿り着いた場所と新たな始まり――
ソロ10周年、5つのターニングポイントから
その軌跡を追う

『MUSICA 2月号 Vol.70』P44に掲載

■今日は5つのターニングポイントからソロキャリアを振り返っていこうと思うんですが、その前にひとつ。タバコ、完全にやめられたんですね。

「そうなんだよ、だから今日も禁煙席でしょ? 悔しいだろ! 吸いたいだろ!」

■はい(笑)。あれだけヘヴィスモーカーだったのに、よくスムースにやめられましたね。

「全然スムースじゃなかったよ!(笑)。最初の頃は太るわ、挙動不審になるわで。イライラしてるつもりはないんだけどイラついてるし、詞もできないし。集中力が全然出なくてボーッとしちゃうの。だから2012年の春とか初夏とかは結構大変だったね。今思えば、凄い変だったと思う。すぐ刹那的になったり、かと思えばハイになったりを繰り返して……ま、それは昔からそうか」

■(笑)。

「でも、そういう状態はある程度したら治まるってネットに書いてあったから(笑)、ここは絶対に頑張ろうと思って乗り切ったんだけど。……やっぱり大きかったのは、やめてる間に声が変わったんだよね。タバコ吸ってると、タバコを吸うなりの歌い方ができてくるものなんだけど、でもどうしても肉体は衰えていくし、そこにタバコが入ってくると若い時とは勝手が違うんだろうね……と、やめた今は思うけどね。まぁでも、吸ってる人にやめろやめろ言うのも変な話だから、そこは自分のスタイルでいくしかないと思うけど。一応、言うけどね。『勃起力がアップしたよ』とか」

■……………そこ?

「みんなそっちに反応するんだよ! 声がよくなったって言っても『へぇー』って感じだけど、勃起力が上がるっていうと『マジっすか!?』って」

■(笑)。でも、確かに声は艶やかになりましたよね。昨日、久々にライヴを拝見したんですけど、以前とは明らかに違う、清々しい晴れやかさみたいなものを感じて。声だけじゃなく、何かひとつ抜けた感じがしたんですけど。

「ああ、そうかもね。危なさとか妖婉さはなくなったって言われますけど(笑)。でも、それも含めて――ほら、タバコって『こんなものを吸ってる俺』みたいな感覚ってあるじゃない? 酒にしても『酒飲んで酔っ払っちゃってる俺』とか」

■そういう自分に酔ってる的な?

「そう。ジャズなんかはタバコやドラッグが密接してたりするし。そういう昔のカッコよさの価値観みたいなのが俺は大好きだったし、その日本を代表するひとりと言っても過言じゃないアーティストになったと思うんだけど(笑)。ただ………2012年はイエローモンキーの20周年ということでいろんな企画もやっていただいて、ファンも昔の映像を観る機会があったと思うですけど、でも、それを観て俺のソロのライヴに来ても、やっぱり今はもう違うじゃない?」

(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

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Posted on 2013.01.19 by MUSICA編集部

THE BAWDIES、アルバム全曲解説で『1-2-3』を徹底解剖

2号連続『1-2-3』大プッシュ! 前号の表紙巻頭に続く今号は全曲解説だ!
2013年の号砲よろしく高らかに鳴らした渾身のロックンロールを掲げ、
ポップシーンへとザクザク斬り込むTHE BAWDIES、徹底支持&援護射撃!

『MUSICA2月号 Vol.70』P34に掲載

■前号の表紙巻頭に続いて、今号ではアルバム『1-2-3』の全曲解説インタヴューをさせていただいて、それぞれの曲を紐解きながら、アルバムの全貌をより詳しく伝えられればなと思っています。

ROY(Vo&B)「ありがとうございます!」

■他にも、制作中のエピソードだったり裏話などをいろいろと訊ければと思いますので。

4人「はい!」

■じゃあさっそく1曲目からいきましょうか。

ROY「デデッ!」
JIM&TAXMAN&MARCY「(笑)」

1.DANCE THE NIGHT AWAY

■(笑)。まずは“DANCE THE NIGHT AWAY”。いつものTHE BAWDIESのアルバム1曲目らしい、始まりの合図を高らかに打ち鳴らしたナンバーですが。

ROY「今回はロックンロールの真っ直ぐな部分を全力で放出した、そんな作品にしたいなと思っていたので、これぞロックンロールだ!っていうもので始まりたくて。でも、単純にスリーコードのロックンロールをやりましたっていうんじゃなくて――今までだったら、それこそインディーズの“SHAKE YOUR HIPS”とかはスタンダード的なものだったんですけど、今回は現代の、2010年代のロックンロールスタンダードを作ってやろうというそういう気持ちで作りましたね」

■音も曲の展開とかも遊び心があって、思わず踊りだしたくなるような1曲で。確か制作の後半にできてきた曲なんですよね。

JIM(G)「制作終盤の前半ですかね」
TAXMAN(G&Vo)「確か仮タイトルが“バッキンガム”だったよね」
JIM「バッキンガム宮殿からだっけ?」
TAXMAN「“Back In the U.S.A”が微妙にバッキンガムに聞こえるからじゃなかった?」
JIM「そうだそうだ。“Back In the U.S.A”はビートルズのロックンロールナンバーなんですけど、俺達は今の時代のロックンロールをやるんだという気持ちも込めてそう呼んでたんだよね」
TAXMAN(G)「この曲を作ってた頃は1曲目になるようなものを作るってことで何曲か作っていたんですけど、まだもっといけるんじゃないかってことでROYが持ってきたのがこの曲で。最初に聴いた時に、これなら1曲目いけるんじゃないかっていう予感はしたので、自分的にもそういう意識で取り組みました」

■ROYさんが持ってきたこの曲を聴いた瞬間に、1曲目はこれだ!って感じました?

MARCY(D)「正直、そこまで意識はしてなくて。曲に合った勢いみたいのは全曲通して込めたいなとは思っているんですけど。この曲に関してはROYの意向もあって、ほんとにスタンダードロックンロールナンバーというか。フレーズとかはロックンロールらしいものにして、音はちょっと変えたりとか、そういうことをしましたね」

■JIMさんはこの曲を聴いた時はどうでした?

JIM「この曲は特になんですけど、幕開けがですね、ほんと、もうゴーン!!って感じというか。たとえば、城を攻め落とす時に、凄く強いナイトがひとりで馬に乗って攻め入るんじゃなくて、もうみんなで丸太持ってドーン!って城門を開くみたいな感じが凄く出せたらいいなと思ってましたね。だから、ある種泥臭くてもよかったけど、そこにキラキラ感もあるというか。だから、ちょっと質もいいんだけど、持ってるものはあくまで丸太だっていうイメージですね」

(続きは本誌をチェック!)

text by 板子淳一郎

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Posted on 2013.01.18 by MUSICA編集部

MUSICA2月号の嬉しいお知らせ

MUSICA2月号が発売になりました。

表紙は星野源さん、バックカバーはBOOM BOOM SATELLITESです。

内容に関しては編集長の有泉が日記やTwitterでも触れていますので、ぜひそちらを読んでみてください。

 

で、この2月号を店頭で大きく展開していただいているのが、

下北沢ヴィレッジヴァンガード、タワーレコード渋谷、タワーレコード新宿。

さらに、MUSICA2月号を上記3店舗でご購入いただくと、先着で星野源さんの表紙ポスターがついてきます!

 

いってきました。

下北沢ヴィレッジヴァンガード。

発売当日、100部即完売(!)とのことでした。

現在は追加分が店頭に並んでいます(でも、早速残り僅かとのことです……)。

渋谷タワーレコード(1Fと3Fで展開していただいています)。

こちらも、星野源さんの作品や著書と併せてガツッと出していただいてます。

 

本当にいい表紙、いいポスターになっています。

上記3店の近くにお立ち寄りの際は、ぜひポスターと一緒にゲットしてください。

 

今号もきっと、心のどこかがポッと温かくなる言葉があったり、

胸が震えるったらありゃしない言葉があったりすると思います。

ご一読くださいませ。

text by 矢島大地

Posted on 2013.01.18 by MUSICA編集部

BOOM BOOM SATELLITES、革新の先で普遍を鳴らした『EMBRACE』


このビートも、この歌も、このサウンドも、
すべては「生=世」を受け止め、進むために鳴る。
革新の先に鮮やかに開き、新章突入を告げた
絶対無比の最高作『EMBRACE』、
川島、中野ソロインタヴューにて徹底究明。
そして川島の現状も――。

『MUSICA 2月号 Vol.70』BACK COVER SPECIALに掲載


INTERVIEW WITH MASAYUKI NAKANO

■完成直前にアルバム初回特典用の映像インタヴューをしたんですけど、その時の中野さんは「正直なところ、まだこれがどんなアルバムなのかわからない」と前置きしつつ、「あの時期の僕らの人生を割とそのまま映した作品だと思う」とおっしゃっていて。

「そうですね。今回は本当に1曲1曲、最後までどんなアルバムになるかわからないまま突き進んでいたので………というか、そんな余裕がなかったというほうが正しいんだけど(笑)。だからこのアルバムって音楽的なコンセプトがないんですよ。そういうことって今までなかったと思うんだけど。ここまでスタイルとかに囚われず、フリーフォームに作ったのは初めてなんじゃないかな」

■そうですよね。音楽的な自由度と振り幅が凄く高いですよね。心のあるがままに作っていたような、そんな印象がある。まぁ実際はそんなに簡単なものではないというのはわかってるんですが。

「いや、でもそうだと思う。まぁそれくらい手探りだったというのもあるけど、音楽って実はそういう簡単なこと――心のあるがままに作っていくものなんだと思う。年齢的にもそういう作り方になっていくべきなのかなって思うしね」

■今は完成から1ヵ月半ほど経ち、様々なリアクションを受ける中で、ご自分の中でも整理されてきたんじゃないかと思うんですが。現時点で中野さん自身がこのアルバムをどう捉えているか?から伺えますか。

「振り返ってみると、聴いた人にどういう作用があって何が残っていくか?っていうことを一番に考えて作ってたんだなって思いますね。もちろんどの作品でも、発信する側の意志と、聴き手が何を感じるかのバランスは考えてたと思うんですけど、今回はそれが今までで一番リスナー寄りというか。それはセールスとかマーケティングとかいう意味ではなくて、聴く人の人生なり、生活なりを凄く意識して作ってたんだなって思って」

INTERVIEW WITH MICHIYUKI KAWASHIMA

■以前、完成直前にこのアルバムについて伺った際、川島さんは「音楽的に包容力のあるアルバムになったと思う」とおっしゃっていて。

「うん、そうですね」

■音楽的なバラエティという意味でも、包括する感情の幅という意味でも、とてもスケールの大きな感動を覚える作品になったと思います。改めて、ご自分達にとってどういう作品になったと思いますか?

「作ってる途中、何曲か上がってきた時に『これは『TO THE LOVELESS』の先にある音楽だな』と思ったんですよ。正直言うと、僕らの歴史はあのアルバムで終わりなのかもしれないと思っていたところもあったんですけど」

■なるほど。確かに『TO THE LOVELESS』は到達点であり集大成だったと思いますけど、そこまで思っていたんですね。

「そうですね。今までと同じような感じであっては自分達でもつまらないし、そういうものを人に聴かせるわけにはいかない――それは自分達の信念として、そう思ってるから。これぐらいのキャリアになってくると、同じような作品を何枚も出し続ける人もいるじゃないですか。もちろんそういう在り方もあるんだろうけど、僕はそんなことを続けるくらいなら辞めたほうがいいと思っていて。だから、本当にあの先があるのか?っていうのは、正直わからなかったんです。でも、いろいろなことがある中で中野とふたりで作り始めて………今回は大きな何かに向かうというよりも、1曲1曲作っていくという感じだったんですけど、そうやって何曲かできてきた時に、『TO THE LOVELESS』で培ったスキルやフォーマットみたいなものを使いつつも、その先のことをやれているなぁという実感があったんです。それで『ああ、知らない間にちゃんと先に進めてたんだな』と思って…………その印象は、でき上がった今も変わってないんですよね」

■その「先」っていうのは、具体的にはどういうところに感じたんですか?

「言葉では上手く説明できないんですけど………でも、BOOM BOOM SATELLITESという音楽の純度が凄く高くなったアルバムだと思うんですよ。何か特定の音楽やシーンを意識していない作品だし、そういうところとは離れた、凄く純粋な自分達の音楽というか………これまで様々なスタイルを消化してくる中で、僕らは僕らならではのオリジナリティ溢れる音楽経験を培ってきたと思うんだけど、そこから純粋に生み出された音楽だと思うんですよね」

(続きは本誌をチェック!)

text by 有泉智子

『MUSICA 2月号 Vol.70』のご購入はこちら

Posted on 2013.01.17 by 有泉智子

MUSICA2月号発売しました!

 

星野源が表紙巻頭のMUSICA2月号、
大好評で売れているようです。ありがとうございます!
編集の都合で発売日1日遅れてしまい、
お待たせしてしまって本当に申し訳ありませんでした。
 
今回の号は、結果的に、生きるということを凄く考えさせられる号になりました。
生命というのは永遠ではないということ。
そして、どんなに健康であっても、常に死と隣り合わせに今日という日が在るということ。
明日を迎えることができるということは、それ自体が小さな奇跡なのだということ。
だから日々、悔いのないように生き切らねばならないということ。
…….当たり前のことなんだけどね、でも、それを当たり前に実感し続けることは難しい。
震災もそうでしたが、今月号を作る中で起こった出来事によって
改めて、そんなことを痛感しながら、この号を作りました。  
BOOM BOOM SATELLITESのインタヴューの中で、川島さんから出てきた
「『本当に今日俺は全部をやり切ったのか?』っていうことは
 (中野と)いつも話してた」という言葉、
同じく中野さんの、
「ちょっとやそっとじゃ(音楽もバンドも)辞めたくない。
『お前まだ今日も起きれるんだ、歩けるんだ、声も出るんだ。じゃあ何やるか考えようぜ』
 って……そうやって生きていくんだと思う。
 生を受けてる限り、自分が何かを奏でる道具を持っている限り、
 何か見出していくためにその場を与えられてるって思ったっていいじゃねえかって、俺は思うから」
という言葉。
そして、無事に退院した星野さんからのメッセージにあった、
「飯はうまいし、音楽は面白いし、太陽が嬉しいです」という言葉。

読んでください。
読んでくれたら、きっと伝わると思うから。

いつもと同じ気持ちで作ろうとしたけれど、
やっぱり、いつもとは違う特別な号になりました。
このMUSICAが、あなたにちゃんと届くといいな。
そして願わくは、もう二度と、こんなトピックと共にMUSICAを作ることはありませんように。
アーティストのみなさん、お願いだから、体にだけは気をつけてください。

最後に。

Pay money To my PainのKさん、
心からご冥福をお祈りします。
音楽ももちろんだけど、取材に伺ったウチの新人を懐深く迎え、
真剣勝負な対話を繰り広げてくれて、ありがとうございました。
アイツはあの取材で、とても成長したんですよ。
あまりにも突然で、あまりにも早過ぎるけど、
どうか安らかに。向こうでも歌っていてください。

                             (有泉智子) 
 
Posted on 2013.01.16 by MUSICA編集部

サカナクション、大佳境のアルバムRECに年始から完全密着

いよいよアルバム制作開始に突入。
そんな新年一発目のスタジオに15時間以上張り付き&
早朝インタヴューを名実ともに敢行。
次号は久々の表紙巻頭なサカナクション、
アルバムはすごいことになってます!!

 今回は2013年、サカナクションの新年一発目のレコーディングに密着したのを軸に、もうすぐリリースされるシングル『ミュージック』への想いを踏まえた山口一郎(Vo)インタヴューなど、ここ最近の動向をすべて生裸にした記事を届ける。
 タイトルにもある通り、次号ではシングル“ルーキー”リリース時以来、久々の表紙巻頭特集を彼らと共に作る予定だが、そのことからもわかるだろう、彼らのアルバム制作はいよいよ佳境に突入している。まずは、ここまでの流れを一度おさらいしようと思う。

 去年の9月から彼らはずっと、次なるアルバムを見据えたレコーディングに入っていた。場所は山口一郎宅。ちなみに彼の家はハウススタジオでもなければ、大豪邸でもない。ひとりで暮らすには若干広い、という程度のマンションの一室である。そこで彼らは新しいレコーディングをスタートさせた。偶然、レコーディングを始める準備をしている時に訪問したことがあるのだが、メンバー全員で楽器を持ち込み、部屋の適所に機材を配置し、音がなるべくデッドな環境(音が反響しない環境)になるように壁にスポンジを貼ったり(スポンジが吸音材の役割を果たすのだ)、いろいろな試行錯誤をしながら準備をしていた。
 何故、ホームレコーディングが必要だったのだろうか? 経費削減か? お気に入りのスタジオが予約できなかったのか? いや、そんな理由じゃない。やりたいことがあったし、取り戻したいものがあったからだ。それは、「バンドとしての音楽」というコアをもう一度見詰め直すことだった。
 しかし、こういったレコーディングはリスクも大きく伴うものだ。メンバー以外スタッフもほとんど訪れない中でシステマティックな進行ができるわけないし、ビジネスと距離を置く分、煮詰まっても自分らで解決しなくてはならない。おまけに以前レポートしたように、突然ブレーカーが落ちて停電になる(笑)。何より一郎が、このレコーディングのノリやここから生まれる音に引き込まれ過ぎて、なかなか歌詞に集中して向かえない状況が生まれ、その結果シングル“ミュージック”に関して、今までの“目が明く藍色”や“ルーキー”や“エンドレス”などの時以上に、歌詞を導き出すのに苦悩する日々が続いた。

(続きは本誌をチェック!)

text by 鹿野 淳

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Posted on 2013.01.15 by MUSICA編集部

星野源、愛を込めて待つ

本来この号は、星野源のサードアルバム完成を祝した表紙巻頭特集号で、どこよりも早く、どこよりもディープにアルバム完成インタヴューを行いながら、星野の2013年の大飛躍を宣言する号となる予定でした。
けれど、2012年の12月22日。
星野源がくも膜下出血を患い、手術を受けたこと。
順調に回復を果たしているが、治療/回復のためにしばらく休養期間に入ること――
そんなまったく予期していなかった報せが、オフィシャルサイトから発表されました。
ご存知の通り、この報せは多くの人達に衝撃を与え、星野の身を心配する声と、焦ることなくゆっくり治して元気に帰ってきて欲しいという切実な願いが、世に溢れました。
私達MUSICA編集部も、まったく同じ気持ちでした。
そしてアルバム制作の中断とリリースの延期が決断されたこと、
何より星野への取材が不可能であるし、やるべきではない時期であることを考え、一度は表紙巻頭特集を延期することを決めました。
けれど、様々なことを熟考した結果、
2013年一発目の表紙巻頭特集は、変わらず星野源で行くことにしました。
この決断に至った理由はシンプルです。1月7日にオフィシャルサイトで発表されたように、星野さんが無事に退院も果たし、非常に順調な回復を果たしていること。
休養直前までアルバム・レコーディングは順調に進んでおり、
その中から4曲の新曲を聴かせてもらうことができたこと。
何よりも、こんな時だからこそ、星野源というアーティストをきっちりと語りたいし、そして、星野さんに心からのエールを送りたいということ――。
よって、ここに激励特集「星野源、愛を込めて待つ」を送ります。
次なるアルバムへ向けてレコーディングされた新曲4曲を試聴&レヴュー、星野本人からの最新メッセージ、そしてここまでを総括する超ロング星野源論と、ロングコラム。
盟友にして親友・サカナクション山口一郎からのメッセージ――。
退院祝福と完全回復の願いを込めた、入魂の特集です。
星野さん、愛を込めて、ゆっくりと待ってますよ!

text by 有泉智子

『MUSICA 2月号 Vol.70』のご購入はこちら

Posted on 2013.01.07 by 有泉智子

MUSICA2月号の表紙は、星野源特集です

MUSICA2月号(1月15日発売)について、お知らせです。

先日、「表紙巻頭特集は星野源の予定でしたが、星野さんの休養に伴い延期します」
と発表させていただきましたが、その後、様々なことを考えた結果、
やはり2013年1発目の表紙は星野源で行くことにしました。

この決断に至った理由はシンプルで、先ほどオフィシャルサイトで発表されたように、
ご本人が非常に順調な回復を果たしていること(退院おめでとうございます!)。
休養直前までアルバム・レコーディングは順調に進んでおり、
その中から4曲の新曲を聴かせてもらうことができたこと。
何よりも、こんな時だからこそ、星野源というアーティストをきっちりと語りたいし、
そして、星野さんに心からのエールを送りたいということ。
 

表紙延期を告知した際に、ツイッター等でみなさんから
「表紙そのままでいいじゃないか!」という声もたくさん頂き、
そのメッセージに教えられたこともあります。
何もアルバムが延期になったって、インタヴューがとれないからって、
表紙を延期するのはあまりに杓子定規だったなと反省もしました。

よって、2月号の表紙巻頭特集は「星野源、愛を込めて待つ」です。
本人から届けられた最新のメッセージ、新曲4曲を聴いてのレヴュー、
さらに、これまでを総括する超ロングテキストによる星野源論やロングコラム、
そしてサカナクション山口一郎からのメッセージをもって、
星野源の退院祝福&完全回復を願う激励特集を組みました。

是非読んでください。


なお、同号ではバックカバー特集も組んでいて、こちらはBOOM BOOM SATELLITESです。
川島さんも脳腫瘍の治療のため休養期間に入りましたが、
(川島さん、必ず戻ってきてください。待ってます)
川島さん・中野さんそれぞれに対して行ったアルバムインタヴュー、
そして脳腫瘍発覚後に行った追加取材も含め、
アルバム『EMBRACE』はもちろん、彼らの核を解き明かす濃厚な特集になりました。
こちらも楽しみにしていてください。