Posted on 2013.11.14 by MUSICA編集部

BUMP OF CHICKEN、ツアー「WILLPOLIS」大団円!
ツアー終盤戦、札幌&武道館でのライヴを完全レポート。

「あなただけと掴める『今』がある」――
“花の名”をそう歌い変えた、北の果てでのあたたかな
「千の夜を超えた一夜の物語」

『MUSICA 12月号 Vol.80』P.34より掲載

10月24日 北海きたえーる

 

10時過ぎには会場である「北海きたえーる」に入った。

 会場周りもすでにたくさんのお客さんが詰めかけていて、10時から販売開始しているグッズにもすでにそれなりの行列待ちができている。楽屋入り口前には、アリーナバンド恒例の、ツアーやバンドのロゴをあしらった「バンドトラック」が3台並んでいて、ファンがそれを撮影したり、ぼんやり眺めている。きっともう頭の中は8時間後ぐらいまでぶっ飛んでいるのだろう。3台のデコトラの横には10台以上のトラックが並んでいて、今回のツアーの演出や装飾の規模の大きさを示していた。こういうのを見ると、昔自分の街にアニメのキャラクター一行やサーカス団などがやって来た時に、眠れない程興奮したことを思い出す。

 北の地に、今、BUMP OF CHICKENがいる。もちろん、音楽を届けに――。

 昼の12時頃からオープニングの映像のチェックがなされている中、12時26分、メンバー4人揃って――例によってこのツアー独特の「穏やかにして爽やかな表情で」――楽屋に入ってきた。これまたいつものようにすぐさま4人でご飯を食べるが、チャマだけがひとつ皿が多い。中を見ると「麺」が入っていて、何度も何度もその麺を混ぜている。何してるんだ?と凝視すると、壁の方を指差す。見てみると、そこには「ようこそBUMP OF CHICKEN様。札幌ライヴ頑張ってください。札幌で大人気の『米風亭の油そば』も用意してあります。よろしければ食べてってください!」という、貼り紙があった。そう、本誌連載でもお馴染みの大泉洋が嵐のTV番組で紹介し、ブレイクした米風亭の油そばだったのだ。

「美味いっっっっっっっ!!」

 さすがチャマ、毎回MCで「今、この瞬間だけの時間を過ごしていて、二度と同じことはできない」と力説しているだけのことはある。今しか喰えないものは、今喰う。

 その後、マネージャーや舞台監督が、何枚かの紙を持って楽屋に入ってきた。見ると、その紙はこのツアーの過去のセットリストだった。

「今日は1デイの日です。なので、セットリストをどうするか決めましょう」

(続きは本誌をチェック!))

 

text by 鹿野 淳

『MUSICA12月号 Vol.80』