Posted on 2014.01.15 by MUSICA編集部

スペースシャワー列伝JAPANツアー 開催記念!
先輩×後輩対談――Vol.2
石毛輝(the telephones)×ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)

石毛「どんどん『出過ぎた杭』が出てきたらいい。
そうやって変なことをやって列伝を
盛り上げてくれるような若手が出てくるのを期待してるし、
シーンが面白くなるような気がするよね」
セイヤ「僕ら、今年の4つのバンドの中で一番年上なんですけど、
年甲斐もなく一番無茶してやろうと思ってます」

『MUSICA 2月号 Vol.82』P.68より掲載

 

■まず、セイヤさんは昔、the telephonesのコピーバンドをやってたってことがあるんですよね?

ヤマサキセイヤ「そうです、ずっと昔からライヴとかも行ってました。軽音部で今のキーボード(ヨコタシンノスケ)とかと一緒にthe telephonesのコピーバンドとかやってたんですけど。でも、僕、めっちゃギターが下手クソで。石毛さんって、歌いながら結構ギター弾くじゃないですか。だから、もうひとりギター入れて、5人でやってたっていう(笑)。でも、今のキュウソとかもそれが原型というか、音はthe telephonesに寄せつつ、でも僕、英語が全然できないんで、歌詞は日本語でやるしかねぇって感じでこういう形になって。それで今に至るって感じです。だから、かなり影響受けてます」

 

■それは何年ぐらい前のお話なんですか?

 

セイヤ「2008年か09年ぐらいだと思うんですけど」

 

■じゃあ、ちょうどthe telephonesが列伝JAPANツアーに出てるような時期だ?

 

石毛輝「そうですね、僕らが列伝出たのが2009年なんで。でも、キュウソのレーベルやってるスタッフが、ずっと昔からthe telephonesのこともよく気にかけてくれてた人で。『今度レーベル立ち上げてこういうバンドをやるんだけど、the telephonesのことが好きなんですよ』って、デモを送ってきてくれてたんですよ。だけど、日本語だったし、最初聴いた時は『どっちかって言うと、The Mirrazじゃん』って思って(笑)。それが第一印象でした。実際どうなの? The Mirrazも好きでしょ?」

 

セイヤ「はい(笑)。ゼウスツアー(2010年のthe telephonesとThe Mirrazの対バンツアー)にもめっちゃ行きましたもん。(神戸の)VARITで。ビックリマンシールみたいなんをもらいました」

 

石毛「懐かしい(笑)。まぁ、でも、いいでも悪いでもなくて、世代が変わったんだなっていうのはなんとなく感じましたね。邦楽から影響を受けたバンドなんだなっていうか。僕らが洋楽から影響を受けた最後の世代で――まぁ、HAPPYとかはいますけど、そこで世代の変わりっていうか、不思議な気持ちになったのを覚えてますね。あとは、閃きとかアイディアが面白いなって凄い思って。“良いDJ”って曲とか面白いよね」

 

セイヤ「あれは、完全にthe telephonesの影響で書いた曲ですね」

 

石毛「いや、俺ら、DJをディスってないから!」

 

セイヤ「あははははは!」

 

石毛「俺らは、そういうDJ文化がまだ下火だったから、それを盛り上げたくてGetting BetterとかFREE THROWのイベントに出たり、そういう文化を作ろうとしてたんだけど、キュウソはそれを<あのクソDJしばきたい>ってディスり始めるっていうね(笑)。まぁ、それも面白いサイクルですよね。今、いろんなDJパーティもできてるし、凄い細分化されてるもんね。『このアーティストの曲しかかけません』ってイベントもあるし。たぶん、世界のどこを見ても、そういうイベントをしてるのって日本だけだから。不思議なカルチャーだなと思ってるんですけどね」

 

セイヤ「僕ら、あの曲で最後に<ディスクジョッキー!>って言ってるんですけど、『やべぇ、<DISCO!>とカブらへんかな』ってめっちゃ気にしてて――」

 

 

石毛「どうでもいいわ!」

 

■うん、そこは誰も気にしてないと思う(笑)。

 

セイヤ「いや、<ディ!>がカブってるから、ヤベェかなって」

 

石毛「全然カブってない!! だったら、俺ら、Perfumeと永遠にカブってるわ(笑)。でも、“良いDJ”とか“サブカル女子”も面白いなと思うんだけど、最近そういうのを思ってても歌詞にできない風潮もあるから、それをちゃんと言ってるのは面白いよね」

 

(続きは本誌をチェック!

 

text by 有泉 智子

『MUSICA2月号 Vol.82』