Posted on 2014.04.16 by MUSICA編集部

特別企画:UVERworldの5曲――
その歌詞からTAKUYA∞の「これまで」と「今」に迫る

ひと言ですべてをわからす文章が好きで、
中学校の頃からポエムを書いてました。
放課後に友だちに誘われても「今日、ポエム書く日やから」って言って、
部屋でポエムを書いてたんです

 

MUSICA 5月号 Vol.85P.78より掲載

 

■今回の企画は、TAKUYA∞くんの歌詞の世界、そして音楽の中に潜むインナーワールドを探ってみようと思います。(中略)最初の曲は“トキノナミダ”。これは2006年のファーストアルバムの『Timeless』に入ってる曲なんですが。この頃で思い出すことはありますか?

「2006年は自分の人生が一番変わっていった時期なんで、様々なことを覚えてますよ。メンバーと一緒に共同生活をし始めたこととか、上京してきた時のこととか」

■この曲にも、ホームという場所から旅立っていくということ、そしてそこで新しいことを得るということ、でも同時に失うこともあるということ――いろんな複雑な気持ちが綴られていると思うんですよね。

「あぁ……曲作り的には結構悩んでた時期かもしれないですね。まだ歌詞を書くのがそんなに楽しいと思ってない時期です。曲を作るのは楽しいんですけど――」

■コードとかアレンジとか?

「うん。でも、歌詞に関しては上手く書ける時と書けない時があって。『なんで今回は上手く書けたんやろ?』みたいな曲があったり、次は思うように書けてなくて『はっきり言って、何言ってるかわからへん』みたいな曲があったり。でも、理由とかも全然考えずに、『とりあえず次行こ!』みたいな感じもあって(笑)」

■(笑)そもそも自分の中で歌詞が上手く書けたって思う基準はなんなの?

「自分で書いてる最中に泣ける曲とかもあるし、その辺の感情の沸点っていうんですかね。やっぱり、どれだけ自分自身にくるか?っていうのが、いいか悪いかの基準になりますけど」

■逆に言うと、歌詞を書くっていうことは、自分自身の中でモヤモヤしてることへの答えになったり、何かの効果を生んだりしてくれるようなものなんですか?

「そうですね。文字に書いていって、初めてその言葉を自分で理解していくような気がするんですよ。頷きながら書いていってる感じがして。頭の中に描いていたものとかぼんやりあったものを書き上げて、納得して、詞の内容を実際に理解する、みたいな。だから、書いてみて自分で理解できないものは排除していくし。歌詞を書いていると、『あぁ、そういうことか』と自分で納得していく。……変な感じになっていきますね」

■そういう意味でいくと、この曲はどういう気持ちで書けたなって思います?

「うーん……歌詞を書くのに、『時間をかけて凄くいいものができた』『時間をかけたのによくないものができてしまった』『時間をかけずに凄くいいものができた』『時間をかけずに下らないものを作る』っていう4パターンぐらいあるとすれば、これは時間をかけずにいいものがスッと出たなっていう印象がありました。書き出して一気に書き上げて……1枚目のアルバムを作った時に、歌詞の満足度が凄く高い曲でしたね」

■それはどこら辺だったんだろうね。

「サビの頭の<どうして?>っていうのが、いろんなとこにパコーンとハマってきて。メロディが持ってくる世界観との整合性がすげぇ高くて、自分で上手いなって思ったんですよね。スッと簡単に出てくるのも悪くないな、と」

■<どうして?>もそうだけど、自分に言い聞かせてる歌なのに、聴いてる人が自分の歌のようにも思える、そういうレトリックですよね。この曲は、東京という新天地に行く、そういう気持ちが裏にあるテーマなんですか?

「東京に出てきて変わっていった、いろんなものに対して歌った感じがします。具体的な話をしていくと、一番最後の1行――<忘れない 笑顔の中にある涙を>っていうのは、克哉(G)に考えさせたんですよ。この曲、曲自体は克哉が持ってきた曲で。で、そこまで書き終わった後に『最後の1行、お前何言うて欲しい?』って訊いたら、あいつがこれを書いてきたんですけど。上京するっていうだけで、いろんな人との出会いとか別れがあるじゃないですか。そういうものが一番俺らの中に大きく響いてた時期なんかな、と思います」

(続きは本誌をチェック!

 

 

text by 鹿野 淳

MUSICA5月号 Vol.85