Posted on 2014.06.15 by MUSICA編集部

MAN WITH A MISSION、「Tales of Purefly」ツアーの集大成!
大阪城ホール公演レポート&ツアー総括と全米ツアーに向けた最新インタヴュー

 

明日を目指すが故に、今この時を完全燃焼す――
シーンとロックに対する挑戦と執念が、
熱く、そして華々しく具現化された渾身のツアー。
その集大成、大阪城ホールの夜をレポート
さらにツアー総括&全米への最新インタヴューも奪取!

『MUSICA 7月号 Vol.87』P.34-41より掲載

 3月から始まった「MAN WITH A MISSION Tales of Purefly Tour 2014」、その集大成のひとつを刻んだ5月25日の大阪城ホール公演は、とにかく圧巻だった。MWAMというバンドの音楽的な表現欲求とロックへのロマン、そしてそれを音楽としてもショーとしてもきっちりと形にするスキルと強さ、そのすべてがスペクタクルに結集した巨大なロック・ミュージカルとでも言うべきものが展開していた。高度なエンターテイメント性を発揮しながらも、今この日々を生きる各々のリアルに踏み込んで魂を揺さぶっていくその様は、とても素晴らしいものであっただけでなく、MAN WITH A MISSIONの今後にとって重要な意味を持つライヴであったことを表していたと思う。 

 機材トラブルによって開場が遅れた関係で、ライヴは予定時刻から22分押しの17時22分に開演。場内が暗転すると同時に、ストーリーブックのイントロダクション部をナレーションと共にアニメ化したオープニング映像が流れ、城ホールは一気に『Tales of Purefly』の世界へと変化した。観客に配られた無線制御によって様々に発光するリストバンドが、緑色の光――つまり、物語の中で主人公の少年達が悪魔の手から奪還するべく闘うその物質「Purefly」の光だ――を放ち、会場全体が美しいグリーンの瞬きで満たされる中、1曲目、アルバムのオープニング曲でもある“tales of purefly”が始まった。神殿のような巨大アーチの中に設置されたステージに、劇中と同じくローブを纏ったオオカミ達が登場。ライヴでは初共演となるストリングスと共に、幻想的なサウンドスケープを描き出す。次第に熱を帯びる演奏と共にオーディエンスの熱気も目に見えて増していき、エッジの鋭い音像が火炎と共に静かなる世界を切り裂いた2曲目“evils fall”で、早くも一気に爆発。高い強度と爆発力を誇るバンドサウンドが全放出され、悪魔が降臨し平和な街を破壊していく恐怖を煽るように捲し立てるJean-Ken Johnnyのラップと力強いTokyo Tanakaの歌が交差しながらダイナミックな光景を描き出していく。もちろんアリーナも大爆発で、ラウドな音像に合わせてオーディエンスの体が激しく揺れる。そのまま“distance”に突入し、早くもクライマックスかのような昂揚が場内を突き上げていった。

(続きは本誌をチェック!

text by 有泉 智子

『MUSICA7月号 Vol.87』