赤い公園、得体知れずの新鋭オルタナバンドの正体を解き明かす
この綱を引けば絶対に助かる!っていう綱は絶対にないじゃないですか。
白も黒も、常に両方あるのが普通だし、どっちかだけにできない性格なんだと思う。これが物語を作ってるとかだと問題あると思うんですけど、音楽なんでいいかなって
■2月の黒盤『透明なのか黒なのか』に続き、5月9日に白盤『ランドリーで漂白を』が出ます。こういう趣向でのリリースによって、赤い公園の特異さ――非常にポップな志向と非常にオルタナティヴかつアンダーグラウンドな志向を同居させているという個性を明確に示すことができたと思うんですけど
全員「ありがとうございます!」?
■この白盤はポップな側面に重点を置いて作られてて、実際メロディもサウンドも黒盤と比べて格段にポップなんだけど、でもやっぱり一筋縄ではいかない雑食性やオルタナ性、アヴァンギャルドさが入ってて。非常に「らしい」作品になりましたよね。自分達ではどういう作品になったと思います?
津野米咲(G)「黒盤をレコーディングして、その後にカナダにツアーに行って帰ってきてから作った作品なので、いろんなことのネジが外れちゃってますね。ワールドワイドなネジになってる(笑)」
佐藤千明(Vo&Key)「うん、楽しんでいる感じがよく出ているかなと思います」
■黒盤のほうは割とライヴそのまんまの印象なんだけど、白盤はこれまで赤い公園が見せてきたものとは飛距離があるよね。ポップなものにしようっていうのは、どの程度意識したんですか?
津野「意識はありましたけど、でも曲でキッパリ分けることはできないと思っていたので。というか、自分達では黒盤もポップだと思ってるんですよ。さっきおっしゃったようにオルタナティヴとポップの割合としてポップな曲が多い、っていう感じで。だから曲というよりも、ヴォーカルの感じとか、音をポップにすることを心がけましたね。レコーディングもスタジオを変えたりとかして試行錯誤して……でも、ミックスの時は感動したよね。『凄ーい、キラキラしてる! こんな変わるんだー!』って感動して(笑)」……(続きは本誌をチェック!)
Text by 有泉智子
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