Posted on 2012.08.14 by MUSICA編集部

THE DEEP STORY OF ONE OK ROCK-#5 All Member Interview 新世代のカリスマバンド、ONE OK ROCK 初の全員個別インタヴューにて、今に至る軌跡を徹底的に紐解く決定版大特集!!

僕らの叶えたい夢は、生きてる間にしか叶えられないから。
やり続ければ数字をも動かせる、そんなロックの夢を見せたい。

■最後に4人で「世界」と「明日」を語りましょう。6月に台湾、韓国、シンガポールと行ってきて、常々「世界に飛び出したい!」と言ってきたバンドとしてはひとつのきっかけを作ったと思います。まずはその実感から語ってもらえますか?

Tomoya(Dr)「もっとアウェイな感じやと思ってたのが、ほんまに『こんなに俺らのことを待っててくれてたんや』っていうのが凄い伝わってきて。ノリも日本とは全然違ったんですけど、でも熱量は、ライブ中めっちゃ伝わってきましたね」
Ryota(Ba)「日本人のお客さんがいっぱい来るのかなって思ってたんですけど、それ以上に現地の人達や、あと他の国の人もいっぱいいて……こんな体験できるとは思わなかったです。『なんでこの人達、俺らの音楽聴いてくれてるんやろう?』って……でも凄い嬉しくて。みんな温かい雰囲気で迎えてくれて、新しい形で一体になれた気がします」
Toru(G)「どこの会場でも、もうイントロ始まるとすぐ歓声が上がって。俺、イヤモニつけてないんで、(歓声が大き過ぎて)自分の音も聴こえなかったんですよ(笑)。自分で何弾いてるかわかんなくなるくらい凄い歓声でしたね」
Taka(Vo)「凄かった、本当に。でも、僕らにとって世界は、『行きたい』じゃなくて、『行かなきゃいけない』場所だったし、時代もこれからそうなると思うんですよ。日本人が今まで『海外』というものに対して抱いてた憧れや、『負けたくない』っていう精神みたいなものは、どんどん古い考え方になっていくんじゃないかなって体で感じました」

■根本的な質問を改めてしたいんですけど、ONE OK ROCKは、なんでそんなにも「世界に行く」という具体的なビジョンを掲げているんですか?

Taka「『世界でやる』ということが、そんなに難しいことだと僕は思ってないからです、元々。『え、なんで無理だと思うの? 絶対大丈夫でしょ!』みたいな。また根拠のない自信なんですけど(笑)」

■でも、人が思ってるほど実際は難しくはないとは思うんだけど、Takaが言うほど簡単なことでもないとも僕は思う。この何十年の中で、日本のロックが認知され始めている現実はある。でも一方で、ヨーロッパ、アメリカと視野を広げた時、ペイラインとか現実的な問題も含めていくと、海外でライヴをしてみんなが幸せになったり、ビジネスとして勝っていける状態を作るまでには、相当シビアな挑戦が必要だと思う。

Taka「それはわかります。でも、大事なのは、自分達の作った音楽をしっかりそこに届けるっていう、超シンプルなことで。確かに、世界との壁として言語やお金の問題は大きいですけど、今現在の僕らができること、やるべきことっていうのは、自分達の思いを届けるためにどんな時でも死にもの狂いで自分達の信じる音楽をやることだけだと考えてて。それに僕らには、下の世代の子達のためにも、日本のバンドが世界を回るってことを当たり前にしていく使命があるとも思っているんです」

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text by 鹿野 淳

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