Posted on 2012.08.16 by MUSICA編集部

The Mirraz、電撃メジャー移籍の真相を語る第一声

『MUSICA9月号』P.100に掲載

誰にも頼らず、己を貫き通しながら、
シーンと真っ向勝負した日々。
そこで経験した苦悩、葛藤。そして選び取った、
「勝つための新たな道。」
畠山承平、メジャー進出発表後、第一声インタヴューを奪取!

■まずは今年1月の『言いたいことはなくなった』リリース以降の話から始めさせてください。この作品を出すまでに、畠山さん自身も、バンドとしても、ミイラズの音楽性や活動の仕方というところで迷いや葛藤があって。その上で、多くの人が抱いていたミイラズらしさではなく、自分にとっての音楽ってものを純粋に追いかけて、形にするという選択をしたと思うんです。で、あの作品をリリースして、ツアーを回ってみて、どんな手ごたえを得ましたか?

「セールスとかに関しては、爆発的に伸びたというよりも、バンドの知名度が上がってきた状況に応じて、着実に階段は上れたかなとは思ってて。ただ、あのアルバムは、俺自身というよりはミイラズってバンドにとっては凄いチャレンジだったから、不安はあったのは確かです。でも、ツアーを回ってみて、結局、俺が作った曲を俺がギター弾いて、俺が歌えば、それでミイラズなんだってことをリスナーも普通にわかってくれるんだなってことは実感できましたね。その上でひとつ意外だったのが、ZEPPのファイナルではシングルで出した“観覧車に乗る君が夜景に照らされてるうちは”とか“ラストナンバー”の時に一番お客さんが盛り上がってくれたことなんです。シングルを切るってことに対してバンド自体のリアクションもよくなかったし、数字的にもそこまでよくなかったからあまりいい印象は持ってなかったんですけど、盛り上がってるお客さん達を見て、時間はかかったけど、ちゃんと俺達の思いが伝わったんだなってことも感じましたね」

■迷いながら進んできたけど、ツアーファイナルでしっかりと手ごたえは感じられたんですね。じゃあそこから次の展開に入るところで今回のメジャー進出という発表がなされたわけですけど、この決断をした経緯を詳しく教えてもらえますか?

「ほんとは、サードの『TOP OF THE FUCK’N WORLD』を出した時からメジャーに行こうとは思い始めてて。それでいろんな人と話をしたりもしたんですけど、タイミングがあまりよくなかったりとか、外に事務所を作ったほうがいいんじゃない?って話もあって。それなら、いきなりメジャーにいくんじゃなくて、もう少し土台を作ってからでもいいんじゃないかと思ったんです。それで自主レーベルを作って活動してみようってことになって。で、その1年間で思ったのが、もちろん音楽を必要としてくれてる人はいっぱいいるんだけど、根本的に音楽が全然売れない時代になってきている状況があるなってことで。そこで、やっぱり音楽を職業としている立場としてもうちょっとシーン全体が盛り上がって欲しいなって考えるようになったし、同時にインディとかメジャーとかってことを考えてる場合じゃないなって強く思って」

(続きは本誌をチェック!)

text by 板子淳一郎

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