Posted on 2012.10.16 by MUSICA編集部

THE BAWDIES バンドが達した新境地

ロックファンからJ-POPファンまでをも射程距離に捉えた、
8ヶ月ぶりのシングル『LEMONADE』、堂々完成。
バンドのコアはそのままに、
未来への意志という大きな翼を広げたTHE BAWDIES。
ロックンロールの本当の闘い、ここに開戦す!

『MUSICA 11月号 Vol.67』P54に掲載

■シングルとしては『ROCK ME BABY』以来、8ヵ月ぶりということで、実は空いているんですよね。まず、この曲はツアーでも披露してましたが、“LEMONADE”は初めて聴いた瞬間にとにかくいい曲だなと思いました。そして、このタイミングでこういうタイプの曲をシングルに持ってきたという驚きもあって。まず、曲の原型ができてきたのはいつぐらいなんですか?

ROY「3月のソニックスとのツアーで自分達の原点に戻れた歓びや興奮があって、終わっても熱が冷めやらなくて、曲が作りたくなったんです。それでその時の自分達の熱い気持ちを全部込められたのが、ツアーでも披露していた激しい楽曲で。で、そういう曲を書き終えた時に、自分自身凄くフラットな気持ちになれたし、視野が広がったような感覚になって。今曲を書いたら何か違うものが生まれるかもって予感がして書いたのが“LEMONADE”だったんです」

■何か新しいものができるかもしれないという予感の中で、なぜこうしたミディアムテンポの曲ができてきたんですかね?

ROY「単純に自分はどういう曲が聴きたいかなってことを考えて、ファウンデーションズ(60年代後半イギリスで結成されたソウルグループ)のようなポップさのあるソウル感がありつつも、ロネッツ(60年代に活躍したNY出身の女性歌手グループ)のガールズサウンドの、あの甘酸っぱさ。そのちょうど中間ぐらいに位置するものを聴きたいなと思って、ちょっと作ってみようというのが最初でしたね。そういう気分になったのは、ソニックスとの刺激的なツアーのあとで、その勢いで1曲作って、穏やかな気持ちで幸せを噛み締めていた時期だったからかもしれないです」

■そういう形でROYさんが作った曲を聴いた時、みなさんはそれぞれどういう印象を持ちましたか? まずMARCYさんから。

MARCY「特に驚きみたいなものはなくて、こういうの持ってきたんだなぐらいの印象で。でも、メロディは凄く好きな感じだったし、テンポも歌のメロディの乗せ方も、今までにないような感じで新鮮でした。これまでも“SAD SONG”とかミドルテンポの曲はありましたけど、どれも8ビートでできる曲で。でも“LEMONADE”はそれができない曲だったから、作る時にリズムの合わせ方とか難しいところもあるかなと思いましたね。あとは、曲の雰囲気を壊さないように、音と音の隙間もしっかりと表現できる音作り、叩き方を意識しなくちゃいけないなと思いましたね」

(続きは本誌をチェック!)

text by 板子淳一郎

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