ASIAN KUNG-FU GENERATION後藤正文
×ストレイテナー ホリエアツシ、盟友対談!!
ホリエ「当時は『ギターロック、ダセえ』みたいな風潮は凄くあったよね」
後藤「確かに、エアジャムの影響でメロコア化してないバンドの立ち位置が
危うくなった時代だったよね。ラウド化しないとやってけないみたいな」
ホリエ「でも、そこからジャンルの垣根がなくなっていくような流れは、
俺達の世代で作れたかもしれない」
『MUSICA 9月号 Vol.77』P.48より掲載
■アジカンもストレイテナーも今年でデビュー10周年という節目を迎えているわけですが。まずはざっくりと、お互いに盟友として歩んできたこの10年間というのは、どういうものだったのかというところから。
ホリエアツシ(ストレイテナー)「個人的なつき合いとして考えても、ちょうど10年、11年ぐらいだよね。メジャーデビュー前のインディーズの頃に出会って」
後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)「うん。最初に会ったのは2002年ぐらい」
ホリエ「当時のアジカンは凄くアグレッシヴだったんで。ステージングも含めて、かなり威圧感がありましたね」
後藤「滾ってたよね(笑)。ストレイテナーは昔から音楽的で、凄くよかったですよ。ふたり体制でギターヴォーカルとドラムだけなのに、まるでベースがいるかのように聴こえてて。すげぇなと思ってた。ちゃんと仲よくなったのはNANA-IRO ELECTRIC TOURが最初だったよね?」
ホリエ「2003年ね。あのツアーは一緒に周って相当仲よくなった。俺、それまでアジカンの音楽をよくわかってなかったです、小難しくて(笑)」
後藤「そんなつもり全然なかったんだけど(笑)」
ホリエ「アジカンって独特なんですよ、メロディが。サビがどこなのかわからない感じだったし、アレンジも、当時として見ると決めとか展開が多くて。でも、一緒にツアー周るとリハーサルも本番も観るから、曲を覚えていくじゃないですか。それで、どんどん好きになっていって」
後藤「演奏下手だから、なんとかして曲の構成で面白いことしなきゃっていう意識があったんだよ」
ホリエ「構成で煙に巻こうとしてたの?(笑)」
後藤「そういうわけじゃないけど(笑)。でも、普通の曲を作ったら埋もれちゃうから、どうやって変な曲を作ろうかっていうことに当時はエネルギーを燃やしてたよね」
ホリエ「今はもう、一般的にはアジカンの曲はキャッチーっていうイメージがあるかもしれないけど、僕からしたら最初に聴いた時は難しいなと思ったんですよね」
■というか、アジカンによってひとつの「ロックバンドにおけるキャッチーな形」が作られた感じはありますよね。
ホリエ「そうそう、そうですね」
(続きは本誌をチェック!)
text by 有泉 智子
『MUSICA 9月号 Vol.77』