Posted on 2014.03.18 by MUSICA編集部

RADWIMPS、約3年ぶりのツアー開始。
変化と進化を漲らせる新モードのライヴ、ロングレポート敢行!!

新モード全開!
歓喜と昂揚のツアー序盤を観た!

『MUSICA 4月号 Vol.84』P.48より掲載

 2月5日の高崎club FLEEZを皮切りに、いよいよ「絶体延命」以来約3年ぶりとなるツアー「RADWIMPS GRAND PRIX 2014 実況生中継」が始まった。韓国・台湾・香港・シンガポール公演を含め、7月まで半年間にわたって44公演を行うというロングツアー。大抵のバンドにとっては異例、しかしこのバンドにとっては最早通例となった「ライヴハウスとアリーナが混在する行程」(何故異例かと言うと、ライヴハウス規模とアリーナ規模ではライヴの性質が違うので、それを交互にやるというのはバンドにとってとてもタフなことなのです)故に、今回のツアーもライヴハウスverとアリーナverが存在する。

このライヴレヴューでお届けするのはツアー8本目にあたる2月22日の熊本DRUM Be-9 V1、キャパ500~600人規模のライヴハウス公演。個人的にも今回のツアー初見であり、『×と○と罪と』を作り上げた彼らが一体どんなライヴを繰り広げるのか興味津々で、とても楽しみにしていた。(中略)

やはり、明らかに、以前のツアーとはまったく異なるモードの新しいRADWIMPSがそこにいた。そしてその変化は、自分が想像していた音楽的なアップグレード以上に、もっとバンドの根本的な部分での変化と進化を感じさせるものだった。それについて今から書いていこうと思うのだけど、でも、きっと、もうすでにここに掲載した写真の数々からあなたにもはっきりと伝わっているんじゃないかなと思う。

 こんなにも自由に、こんなにもフラットに音楽と戯れ、音楽を楽しみ、オーディエンスとのオープンで気さくなコミュニケーションを楽しみ、そしてバンドであることを謳歌しながらステージ上で思い切り弾けているRADWIMPSは、本当に久しぶりに観た。いや、むしろ初めてだと言っていいかもしれない。音楽というものと本当の意味で一心同体になりながら自分達が生み出してきた楽曲を溢れるように歌い鳴らし、音楽の側もバンドに温かく寄り添いながらメンバーのエネルギーをぐんぐん引き出していく、その奇跡的にして確かなる絆と連鎖。そこにオーディエンスの親密で愛に満ちた熱狂が加わったこの日のライヴハウスは、本当に心の底から幸福な開放感でいっぱいだった。

(続きは本誌をチェック!

 

text by 有泉 智子

『MUSICA4月号 Vol.84』