Posted on 2015.02.17 by MUSICA編集部

UVERworld、
「『Ø CHOIR』以降」はすでに始まっていた!
アルバムを引っ提げ行ったツアーをメンバー全員で大総括!!

Zeppとかだと、スピーカーが後ろのほうに向けて設定されてるから、
実は前の人って結構聴こえないんです。
でも、せっかく早く並んで一番前に来たわけだから、
その人達にもちゃんと音をぶつけたくて。
そのためにメンバーでお金を出してスピーカーを買って、
前を狙うスピーカーを毎回4台持ち込んでるんです

『MUSICA 3月号 Vol.95』P.62より掲載

 

■去年の夏からの長きにわたるツアーが終わり、今後もメンバーの誕生日ライブがあるそうですが、『Ø CHOIR』というシーズンが一旦ファイナルを迎え、本日はインタヴューをお願いしました。まずは、このツアーが自分にとってどういうものだったのかを教えてもらえますか。

誠果(Sax)「僕にとっては、このツアーが正式なメンバーとして初めてのツアーだったんですよ。だから新鮮なことが多くて……これまでとスタッフもメンバーも一緒なんですけど、でも試すことが多かったし、新しい発見も多かった。次のツアーに向けて大きな一歩になりました」

■正式なメンバーになってステージの上から見える景色とか、みんなから受け取る感覚っていうのは、違うものなんですか?

誠果「全然違いますね。サポートの時は今ほどスポットライトもなかったし、お客さんからの目線も凄く感じて、やりがいとかも感じますし。それがあるからこそ、いろいろと考えた部分もありますし、同時にこの5人はそれをずっと積み重ねてきたんやなと思うと、こいつらやっぱりすげぇなと思ってましたね(笑)」

彰(G)「僕は、チームとしての強さを実感できたツアーでした。この6人と、このスタッフじゃないとできないツアーだったなと」

■演奏面ではどうだったの?

彰「それは今まで以上に何も考えず、自由にできましたね(笑)」

■ステージの上って、いろんなことを考え出せばキリがないわけじゃない? その中で無心になれるっていうのは素敵なことですよね。

彰「うん。そういう時ほどいかに自分達らしく、今までやってきたことをどれだけ表現できるかっていうのは心がけていましたね」

真太郎(Dr)「自分も、楽しいツアーだったなっていう印象ですね。ツアー回って、その間にアルバムも出て、(大阪の京セラ)ドームもやって、いい感じに回っているなと思いましたね。ツアーって、長くなると中だるみとかも出てくると思うんですけど、それもなかったし」

■それは何がよかったから、ずっと張りつめられたんだろうね?

真太郎「ドームからライヴハウスまで、いろんな規模のライヴが混ざっていたっていうのと、年末のアリーナ始まった時に、ちょっと気抜くとトラブルもあったし、やっぱり怖いなというのも思い出せたし(笑)。ライヴ何本やっても、アリーナに慣れてきても、気は引き締めなアカンなって」

■なるほど。リーダーは?

克哉(G)「去年はいろんなことに喜びを感じられた年でした。大きなツアーやったし、スタッフが臨機応変に対応してくれるのもそうやし、いいアルバムを出せたってのもそうやし、2013年よりも2014年はバンドとして凄く成長できているなって。京セラドームでライヴできたり、毎年、年末福岡でライヴできているってのも、武道館でできたってのもあるし」

■スタッフのケアっていうのは、具体的には今までとどんなところが変わったんですか?

克哉「僕ら、リハーサルで曲順変えたり、急にセットリスト変えたりとかするんで、流れとかあってないようなモンなんですよ。たとえばアリーナツアーだったら、照明がないってこともあったりするんですよ。そういう時に、すぐに合わせてくれたりとか」

■この曲を急にやろうと思っても、それに見合う演出ができない。っていうのが今まではあったんだけど、今はそういうこともあるかもしれないっていうのを見越して用意してくれてたりするってこと?

克哉「そうそう! この曲やるんじゃないかとか、長年一緒にやる中で、(スタッフが)僕たちのことを凄く理解してくれているんですよね。毎回、同じセットリストで回らないっていうのが、僕達にとっては当たり前というか……その場所、その場所でお客さんが聞きたい曲も違うやろうし、来る人も違うし。そういう想いみたいなのもスタッフの人が理解してくれるようになったんですよね」

TAKUYA∞(Vo)「うん。今回のツアーは本当に凄く楽しめたし、やりがいもありましたね。何もかもが自然にできていて、自分達がバンドを結成した時に描いていた『あるべき形』みたいなものにドンドン近づいてこれているなっていうのが実感できました」

■それは何が変化して、何が進化したからだと思いますか?

TAKUYA∞「バンドを結成すると、元々あったものを失っていくし、楽しかったはずのものが楽しくなくなっていったりして……そういうことあるじゃないですか?」

■ビジネス面とかで?

TAKUYA∞「まぁ、そうですね。やる場所が変わっていく中で、自分なりに正しいと思って選んでいったものが、結果違うものに繋がってしまったり。大きい会場でやるにつれて自分がどこで何をやっているのかもわからなくなったりして……」

■そんな時期があったんだ。

TAKUYA∞「そんな時期ばかりだった気もしますから(笑)。でも、そんな中でも自分達がやってきた大好きな音楽っていうもの――UVERworldっていうものを信じて、大切にし続けてきて――それが理想通りに思い描く方に合致してきて――『楽しい』って一言でも、僕は十分だと思ってたんだけど、でもその意味が凄く深くて――単純に楽しいことなんて、凄く難しいことだと思うし。メンバーの不仲とか、セールスに繋がらないとか、そんなことだらけですよ、バンドをやっていくって。でも、そういうのも全部ひっくるめて、ストレスフリーになって楽しいし、総じて楽しかったんですよ。本当に、何していても楽しかったです!」

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text by 鹿野 淳

『MUSICA3月号 Vol.95』