Posted on 2015.08.19 by MUSICA編集部

WANIMA、破竹の勢いで駆けるパンク救世主、
エロも痛みも曝け出す初SG『Think That…』投下!

なんとかしてでも生きていくしかないっていう感じです。
苦しい感じがあっても、一緒になって行けるんやないかっていう。
それを歌って、俺も救われてる感じはするんで。
悲しいことも多いけど……それを引きずってでも先に進まんといかんから

『MUSICA 9月号 Vol.101』P.80より掲載

 

■いろんなところで言われてると思うけど、もうすっかり人気者で――。

松本健太(Vo&B)「(かなり食い気味で)いやいやいや! 全然! 足りないっす! だって、クラブとか違う界隈に行くと全然知られてないんで! こんな小さいとこでは満足しないです!ぐらいは思ってますね!」

■でも、前よりもワンチャンをモノにしてるんじゃないの?

松本「そうですね、そこは後腐れなくやってます!」

■(笑)光真くんはどうですか?

松本「(小声で)光真、『責任感が出てきてる』って言ったほうがええぞ!」

西田光真(G)「(笑)責任感が……出てきてる………よねぇ?」

■ははははははははははは。

藤原弘樹(Dr&Cho)「いやでも、出てきてると思いますよ、本当に」

■どんな時に責任を感じるの?

西田「やっぱりライヴ中かな?」

藤原「ライヴ中もそうだし、ライヴ後や普段の生活でも出てきてると思いますね。関わる人も増えてきましたし」

松本「そうやな。やっぱり街歩きよっても、最近は最寄の駅で声かけられたりするんで。油断できないですね。でもまあ、俺の場合はこういうキャラなんで」

■結構特殊な状況だね(笑)。でも真面目な話、デビュー作の『Can Not Behaved!!』を出してから約10ヵ月経とうとしてますけど、明らかに状況には火がついてきてるわけで。自分達ではこの状況をどう捉えてるの?

松本「確かに、あれを出した時とはもう、全然違いますね。やから、『ワンチャン狙いに来ました、WANIMAです!』ばっかり言うてられないなって。ちゃんと練習するようになったし。やっぱフェスとかでも会場が大きくなって、ライヴハウスも大きくなって、人も増えてきて。そこの責任感ですかね。さっきも藤くんが言ってましたけど。関わる人も多くなって、ちゃんと小さいところまでしっかりやろうっていうふうになりました」

西田「1回1回のライヴに来てくれるお客さんも今までの倍以上とかになってきて……『楽しむ』っていうのは前提にあるんですけど、楽しむための準備を考えるようになりましたね。スタジオは早く行くようになりました。練習してます(笑)」

■藤原くんはどうですか?

藤原「昔から来てくれてるお客さんとかに対して、何も変化ないWANIMAだと申し訳ないじゃないですか。そういうところでちょっとずつでも変化してやっていかなきゃいけないなっていうのが意識としてあると思います」

松本「知らない人が急激に増えてるんで。だからこそ、一過性の流行にならないようにしっかりやろう、とは思います」

■自分達では、なんでこんなに自分達の音楽が熱く迎えられて、人がどんどん増えていってるんだと思います?

松本「たぶん、距離が近いからっていう気がするんですよね。俺らはカッコつけてもカッコつかないし、フェスとかでもお客さんのほう行きますし。やっぱり、対バンしてても『みんなカッコいいなぁ』って思うんですよ。でも、俺らがああいうふうにしてもダサくなっちゃうと思うんで(笑)。だから結局、ごく一般な感じで音楽好きなんで、近いんですよね、お客さんとの距離が。普通に『大きい会場でやりたい』とか『いっぱいの人の前で歌いたい』とかいう想いで東京に出てきたんで、それが楽しい」

■ステージに立ってて、仲間が増えていってるって感じはするの?

松本「一緒に楽しんどる感はあるんですけどね。でも、ステージを降りた時にも『握手してください』とか言われたり、写真とか撮ったりっていうのは不思議ですよ。まあそれも、『今WANIMAって言うときゃ友達増えるやろ』とか『WANIMAと近づけば気になるあの子が振り返ってくれるやろ』みたいな感じやと思うんですけどね」

■「今キテるバンド、WANIMAに乗っとけば、俺もワンチャン狙えるだろう!」って?(笑)。

藤原「『あの子もWANIMA好きだから』みたいな?」

松本「だって、『CD持っとる?』って訊いたら『いや、持ってないです』とか言うんですよ。『はっ!?』とかなっちゃうんですけど、そういう時代かと思って受け止めてます。まぁ一緒に楽しもうや!みたいな」

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text by有泉智子

『MUSICA9月号 Vol.101』