Posted on 2018.02.20 by MUSICA編集部

スカパラ歌モノシリーズ最新作は、遂に峯田和伸が
出張ってきました! 楽曲自体が叫び、叫び自体が
愛と孤独を指切りさせる名曲&名演
“ちえのわ feat.峯田和伸”を、総勢10名で語ります!

峯田くんがあまりにも凄過ぎて。その感覚って、スカパラが
デビューしたばかりの頃の、血が逆流するような感覚と一緒だったんです。
初めてスカパラのステージに立って演奏した時の感覚が戻ってきた(NARGO)

『MUSICA 3月号 Vol.131』より引用

 

(前半略)

■スカパラの側からは峯田っていう存在はどういうふうに見てたんですか。

加藤隆志(G)「コラボレーションの相手を誰とやりたいかっていうのはメンバーの中でよく話すんですけど、もう随分前から、その時に必ず名前が挙がってたんですよ。でも、峯田くんもずっとアルバムを出してない時期があったりもしたし、あと意外と接点があんまりなかったんですよね。僕はファンで『恋と退屈』を読んでたり、出演してる映画も観たりしてたし、時々下北で見かけることも結構あったんだけど、そうすると『あ、峯田だ!』みたいな感じで……」

■それ、完全にただのファンですよ。

全員「はははははははははは」

加藤「そういう感じでずっときてて(笑)。だからスカパラと峯田くんをどう融合させるかってことも含めて、ずっと寝かせてたところがあったんですよね。でも沖さんは、1回、峯田くんと一緒にやってるんですよね?」

沖祐市(Key)「そう、銀杏BOYZでYO-KINGがプロデュースした時に、僕をオルガンで呼んでもらったことがあって」

峯田「2005年くらいでしたね(アルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』において、“青春時代”と“東京”の2曲に沖が参加)」

加藤「で、たしか2015年のRISING SUN ROCK FESTIVALの時に、バックエリアで尾崎くんに紹介してもらって初めて話したんですよ。その時に音楽の話をバーッとされて、レゲエとかスカが大好きだって聞いて。そういうイメージがなかったからびっくりしたんですよ。そこからクリープハイプのBowlineに出た時にも一緒になったり、ちょっとずつ距離が近づいてきて……で、これは歌ってくれるんじゃないかなってムードになってきて(笑)。それで去年のRISINGでスカパラがホストバンドになってレゲエ〜スカの歴史の流れを辿るセッションをやった時に、フィッシュマンズの“いかれたBaby”を歌ってもらったんです」

北原「The Specialsの“Little Bitch”とね」

加藤「そう! その2曲を歌ってもらって。それでもうヤッター!って感じになって」

峯田「……あの、なんかね、めちゃくちゃ気になる女の子がいるとするじゃないですか」

■ん? うん。

峯田「めっちゃくちゃ気になってて行きたいんですけど、でも、僕なんかはなぁみたいなところがあって、柱の影から見てるだけ、みたいな」

■それはスカパラへの想いの話をしてるの?(笑)。

峯田「そうです。僕にとってスカパラはそういう存在だったんですよ! そうしたらなんと2年前のRISINGで向こうから声をかけてくれるっていう………もうね、あの時に飲んでたコーヒーの味まで覚えてますよ、僕は」

全員「はははははははははははははは」

峯田「それはね、もう本当に十何年越しの想いが叶った感じですよ」

■ちなみにフィッシュマンズもお好きで。

峯田「もちろんです。大学入った頃かな、友達の影響で聴き始めて、凄いなと思って。佐藤さん(佐藤伸治)の声って凄いなぁって思いながらめっちゃ聴いてた時に亡くなったんです」

茂木欣一(Dr)「そっか、佐藤くんが亡くなったのが1999年だったからね。ちょうどあの頃か」

■歌ってみてどうでした?

峯田「………………えっと、あの…………」

■どうしたの(笑)。

峯田「リハで初めてみなさんと合わせて、『ああ、これは上手く行くかもしれない』と思ったんですよ。で、本番を迎えて、僕は1曲目に“Little Bitch”で2曲目に“いかれたBaby”を歌ったんですけど、もう“Little Bitch”でパ〜〜ッとなっちゃって」
スカパラ全員「わかる、わかるよ!」

峯田「で、“いかれたBaby”で歌詞がバーッと飛んじゃったですよ」

スカパラ全員「ははははははは」

峯田「しかも、その直前にステージ裏でチバさんに『峯田、“いかれた〜”やるんだ? あれは難しいと思うよ』って言われてて(チバユウスケも同じセッションにヴォーカリストとして参加)」

スカパラ全員「えー!?(笑)」

峯田「それで歌詞飛んで、気持ちで歌うしかないと思って最後まで歌ったんですけど、もう俺、ほんとやってしまったと思って。次の日のRISINGで、銀杏BOYZのライヴだったんですけど、朝方ホテル戻ってからも全然寝れなくて。一睡もできなかったです。久しぶりに徹夜して、そのまま銀杏BOYZのライヴやりました」

スカパラ全員「え―――!!!」

(続きは本誌をチェック!)

text by鹿野 淳

『MUSICA3月号 Vol.131』