Posted on 2018.06.27 by MUSICA編集部

待望のコラボレートを“Diver’s High”で果たした
SKY-HIと斎藤宏介! 待ってましたの両雄による
容赦なき対談、絶妙な間合いでがっぷり4つに組みました!

 

日高「プレイヤーとして凄くアイデンティファイしてる
から、一緒にやってて楽しかったんだと思う」
斎藤「僕は本当に好きな人とだけ一緒にいたいと思ってて。
だから、こういうことはたくさんの人とはできないですね」

『MUSICA7月号 Vol.135』より引用

 

(前略)

 ■日高自身の中でも、ロックチューンにしたかったっていうのはあったんですか?

日高「ありましたありました。いわゆるロックのテイストみたいなものは入れたかった。アニメ側からのエレキギターを入れて欲しいっていうのも、要はそういう意味でしたしね。でもそれをラッパーの俺が想像すると、最初に出てくるのってBeastie BoysだったりRUN D.M.Cの“Walk This Way”みたいなものなわけですよ。でもそれがアニメの主題歌として相応しいかってことを思うと……ヤベッ、俺その札持ってないやと思って。結構いろんな札を集めてきたんですけど、その手札は持ってないと思って……それで斎藤さんに助けを求め(笑)。結果7トラックもギター弾いていただいて、あれで相当色づけされましたね」

■これは楽曲としてとても多面的な要素を持ってると思うんです。“Walk This Way”がヒップホップとブルースを合わせたものだとしたら、この曲はヒップホップとグラムロックを合わせたみたいに聴こえるし、さらにJ-POP的なフレーズとEDM的な要素が入ってる。宏介くんはこれを聴いてどう思い、何を考えて参加したんですか?

斎藤「1月5日にこの話が決まり、1月7日に亀田さんのスタジオに行こうって話になり。それで1月5日の夜に、日高くんからリズムトラックとなんとなくのコード進行が送られてきて、それを5日、6日と弾き倒し、自分の引き出しを全部開けてこれでもないあれでもないって繰り返しながらアイディアを貯めてったんです。そしたら6日の深夜に『もう1個作ってみました、こういうパターンもあります。でもたぶん1個目のほうになると思います』って言われて。それで当日、スタジオに行く1時間半ぐらい前に『ごめんなさい、やっぱふたつ目になりました』と言われ」

日高「ヒーッ!」

斎藤「なのでそこで、全部の引き出し開けて考えたアイディアを1回ちゃんとしまって(笑)」

日高「ヒ―――――――ッ!!」

■それは完全にキレるところですよ。

斎藤「いやいやいやいや、あの……そんなことないです、その時にしまったリフとかはもうごっそりUNISONに持って行くんで(笑)。僕としてはストックが増えたというプラスの状態」

日高「……ほんと素晴らしい先輩だ……」

斎藤「とはいえヤバいなとは思いながら(笑)、当日はとりあえずギター1本背負って、ギター侍のような気持ちで亀田さんのスタジオに行き。そしたらもらってたデモにはギターは入ってなかったんだけど、スタジオに行ったらめちゃくちゃ印象的なリフができてて。あれは誰が考えたの?」

日高「亀田さんがギター持って『なんでも言って、僕ドMだから! 言われるほうが嬉しいタイプだから!』ってノーガードで誘ってくるから、ぶっちゃけゴール見えてなかったんですけど、見えてるフリして『じゃあこういうふうに』、『イントロこんなリフで』、『今のよかったっす、ください!』って無我夢中でやってたら、気がついたらあのイントロのリフになってました(笑)」

斎藤「そうだったんだ(笑)。で、1月7日にスタジオ入った時からレコーディングまで1ヵ月ぐらい空いたんですけど、その間にも結構変わっていって。結局今の形になったのはレコーディングの1週間前ぐらいだったよね?」

日高「そうでしたね」

斎藤「なので、その1週間で自分にできること全部詰め込もう、やるならば惜しげもなく自分のできることを全部やろうと思ってたので、『こんなこともできる、こんなこともできる』っていうのを音源にして亀田さんと日高くんに送ったら、投げたアイディアに100%OKをもらったんです。まさか全部OKになると思わなかったからびっくりして」

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text by鹿野 淳

『MUSICA7月号 Vol.135』